翻訳センター Research Memo(2):翻訳業界国内最大手、医薬・工業・特許など専門性の高い産業翻訳分野に強み

特集
2018年6月22日 17時50分

■会社概要

1. 会社概要

翻訳センター<2483>は、翻訳業界の国内最大手である。医薬分野の専門翻訳会社として創業し、工業・ローカライゼーション、特許、金融・法務など専門性の高い産業翻訳分野で領域を拡大してきた。現在は翻訳だけでなく通訳、派遣、国際会議運営(コンベンション)、通訳者・翻訳者教育などに多角化し、顧客企業のグローバル展開における幅広い外国語ニーズに対応する。多数の中小プレーヤーがひしめく分散した業界において、同社はいち早く専門分野に特化し、組織化・システム化された営業・制作機能を整備した。品質、スピード、コストのバランス、大規模案件対応や多言語化対応で他社の一歩先を行く。国内翻訳業界1位はもちろん、アジアで6年連続1位、世界の語学サービス企業でも上位のポジションである。

2. 沿革

同社は、1986年に医薬専門の翻訳会社として大阪で設立された。その後、工業分野・特許分野などに翻訳の専門領域を拡大し、2006年には翻訳会社で初の株式上場を果たす。その後も海外及び専門分野の子会社の設立により業容を拡大。2012年には(株)アイ・エス・エスをグループ会社化し、通訳事業・派遣事業・コンベンション事業などを加え、フルラインのランゲージサービスを提供するに至っている。2015年4月設立の多言語コンタクトセンター事業を行う(株)ランゲージワン(持分法適用会社)を設立。2017年10月にはニューラルネットワークによる機械翻訳(NMT)の技術を持つ(株)みらい翻訳に資本参加(持分比率13.0%)すると同時に、翻訳事業を手掛ける(株)メディア総合研究所を100%子会社化した。現在グループ会社は海外を含めて7社である。

3. 事業構成

主力の翻訳事業は、売上高構成の71.5%(2018年3月期)、営業利益構成の86.8%(同、調整前)を占め、同社の大黒柱である。翻訳事業はさらに顧客業種別に分かれ、医薬(2018年3月期の売上構成比25.8%)、工業・ローカライゼーション(同21.1%)、特許(同17.7%)、金融・法務(同6.9%)に分類される。ちなみに取引会社数は約4,600社、年間受注件数は約56,000件である。取扱言語数は約80と多言語にも対応しているが、約80%は日本語と英語間での翻訳である。

翻訳事業以外では、派遣事業(売上構成比10.6%)、通訳事業(同8.8%)、語学教育事業(同1.9%)、コンベンション事業(同4.7%)、とランゲージサービスを総合的に展開する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《MW》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.