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2018年6月19日 19時30分
特集

焦点は世界制覇――人気爆発「メルカリ」に海外勢殺到の意味 <株探トップ特集>

―2018年最注目IPOメルカリ、当面の目標は時価総額1兆円―

19日の東京市場では、全体市場が大幅安となるなか、新規上場(IPO)したメルカリ <4385> [東証M]に人気が集中した。東証マザーズに上場した同社株の初値は公開価格を6割上回った。売買代金もトップに立ち、「IT系の大型ベンチャー企業のIPOでは近年稀にみる人気」(市場関係者)に沸いた。今年最大規模のIPOとして華々しいデビューを飾ったメルカリだが、今後の焦点は、フリーマーケット(フリマ)アプリで米国を含む世界制覇ができるかに移る。

●初値は公開価格比67%上昇、大型IT系として近年稀にみる人気に

メルカリ旋風が東京市場を席捲――。19日の東京市場では、「日本のユニコーン(時価総額1100億円以上の未上場企業)」として東証マザーズに鳴り物入りで登場したメルカリのIPOに人気が集中した。同社株は寄り付きから買い殺到の状態で株価は3000円の公開価格から気配値を切り上げ、午前11時10分過ぎに5000円で初値をつけた。公開価格からの上昇率は67%となった。

さらに、初値をつけた後も一段と買い進まれ、一時ストップ高となる6000円をつけ、時価総額は7000億円を超えた。結局、終値は5300円だった。売買代金は全市場トップとなり、その人気をみせつけた。同じIT系ベンチャー企業のIPOとしては16年7月に上場したLINE <3938> を想起する向きが多いが、メルカリの人気はLINEを凌駕したとする声が多い。その意味でメルカリは、「大型IT系ベンチャーのIPOとして近年記憶にないほどの好人気」(市場関係者)となった。これまで東証マザーズの時価総額首位はミクシィ <2121> [東証M]の2300億円強、続いてCYBERDYNE <7779> [東証M]の1800億円強だったが、メルカリは断然トップに躍り出た。

●海外投資家が人気を先導、米国市場開拓を有望視か

メルカリ人気を先導したのは、外国人投資家だとみられている。ブックビルディング段階での海外需要は20倍超となったとみられており、IPOに伴う公募・売り出しの割当比率は国内45%、海外55%となり海外勢中心だった。割当に応じた海外投資家には長期投資家の投信などが入ったとみられ、投機色は薄い様子だ。この日も、十分な需要を満たすことができなかった外国人投資家がメルカリ株に買いを入れたとみられている。

18年6月期の業績予想は開示されていないが、最終損益は17年6月期(42億700万円の赤字)に続き損失を計上しそうだ。米国を中心とする海外部門の赤字が足を引っ張っているだけに、投資家は米国市場の動向を注視しており、「メルカリがフリマアプリで米国をはじめとする海外市場を制覇できるかが最大のポイント」(中小型株アナリスト)とみられている。こうしたなか、海外投資家が積極的な買いを入れたことは前向きな材料だ。「海外投資家はメルカリが米国市場で成功する可能性をそれなりに高い確率で期待しているようだ」(国内系投資顧問)という。海外勢は、フリマアプリ分野のグローバル企業としてメルカリを評価しようとしていることは明らかだ。

●強弱感対立も海外勢主導で一段高期待、中小型株人気にも好影響

市場からは、メルカリを評価するうえでの参考企業として、世界最大のオークションサイトを運営する米イーベイや衣料品ネット通販「ZOZOTOWN」を運営する日本のスタートトゥデイ <3092> といった名前が聞こえてくる。イーベイの時価総額は日本円換算で4兆円強、スタートトゥデイは1兆3000億円前後だ。

この日の5000円という初値に関しては「知名度の高さや、ビジネスモデルへの評価などから妥当な価格」(中堅証券マーケットアナリスト)との見方が多い。今後に関しては「会社側が示す中期計画などの内容を吟味する必要があり、それまでは需給先行の展開」(国内証券ストラテジスト)と予想されている。先行きには強弱感が対立しているものの、あるファンドマネジャーは「外国人投資家はまだ十分な量を買い切れていない。フリマアプリ最大手としての人気は高く、時価総額1兆円程度まで買い進まれてもおかしくない」という。時価総額1兆円となる7000円台が当面の上値メドとの見方だ。メルカリ人気は東証マザーズを含む中小型株市場や今後のIPO銘柄にも好影響を与えそうだ。

いずれにせよ、メルカリの株価は当面、強弱感のなか上下に振れることになりそうだが、米国市場開拓を含め国内外の投資家からの高い期待に応えられるかどうかが、これから試されることになる。

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