22日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で反発、ハイテク関連しっかり

市況
2018年6月22日 18時19分

22日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比42.65ポイント(0.15%)高の29338.70ポイントと反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は24.79ポイント(0.22%)安の11339.87ポイントと小幅ながら続落した。売買代金は990億4500万香港ドルと低水準が続いている(21日の売買代金は1034億7200万香港ドル)。

海外株高が支え。グローベックスのNYダウ先物高や、取引時間中に始まった欧州市場の株高などを好感し、ハンセン指数は引けにかけてプラスに転じた。もっとも、米保護主義に端を発した貿易摩擦の激化が警戒されるなか、上値は限定的。米国が鉄鋼やアルミなどに高関税を課すなか、インド政府は21日、報復関税を導入すると予告した。米国に対する対抗措置は、中国や欧州連合(EU)、カナダ、メキシコなどに続くもので、世界的に広がりをみせている。

業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。ICファウンドリー中国大手の華虹半導体(1347/HK)が3.8%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.0%高、通信インフラ工事大手の中国通信服務(552/HK)が1.9%高、中国通信機器メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が1.4%高で引けた。舜宇光学に関しては、業績下振れの警戒感がやや和らいだことがプラス。同社は20日、主力製品の粗利益低下を報告したものの、証券ブローカーの間では依然として強気スタンスが優勢となっている。中長期的な見通しの明るさから、引き続き買いを推奨する向きが目立つ状況だ。前日の相場では、業績下振れを警戒し、9.0%安と急落している。

家電セクターもしっかり。創維数碼HD(スカイワース・デジタル:751/HK)が2.1%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が1.5%高、海信科龍電器(ハイセンス・ケロン・エレクトリカル:921/HK)が1.2%高と上昇した。

半面、紙・パルプ、空運セクターはさえない。山東晨鳴紙業集団(1812/HK)が2.1%安、理文造紙(2314/HK)が1.6%安、中国国際航空(753/HK)が3.3%安、中国南方航空(1055/HK)が2.2%安、中国東方航空(670/HK)が1.0%安で引けた。元安の進行がネガティブ材料視されている。空運各社はドル建て債務の比率が高く、紙製品各社は原料を輸入しているためだ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元の対米ドル基準値を連日で元安水準に設定した。上海外国為替市場では、元レートが約5カ月半ぶりの元安水準で推移している。人民元相場を巡っては、中国が人民元安を進めることで、米国による関税引き上げの影響を緩和させているとの見方も流れた。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49%高の2889.76ポイントで取引を終えた。ITインフラ関連株が高い。バイオ医薬関連株、インフラ関連株、証券株なども買われた。半面、銀行・保険株はさえない。石油株、自動車株なども売られている。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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