【投資部門別売買動向】海外勢が現物と先物の合算で約5000億円買い越す一方、個人は2週連続で売りに回る (6月第2週)
●海外勢が現物と先物の合算で約5000億円買い越す一方、個人は2週連続で売りに回る
東証が21日に発表した6月第2週(11日~15日)の投資部門別売買動向によると、急速なドル高・円安を追い風に日経平均株価が2週続伸し、一時2万3000円大台を回復する場面もあったこの週は、海外投資家が2週連続で買い越した。買越額は317億円と前週に比べて55%増加した。また、先物の投資部門別売買動向でも日経平均先物とTOPIX先物の合計で海外投資家が2週連続で買い越し、買越額は前週比3.6倍の4664億円に急拡大した。現物と先物の合算買越額は4981億円に上り、海外投資家による巨額な買い戻しが相場を押し上げた格好だ。証券会社の自己売買部門も2週連続で買い越したものの、買越額は870億円と前週の1870億円から大幅に減少した。
一方、個人投資家は2週連続で売り越した。売越額は前週比53%減の1426億円と大きく減ったものの、2週連続で部門別売越額トップだった。信託銀行部門は3週ぶりに売り越しに転じ、売越額は307億円だった。
海外投資家が現物と先物の合算で4981億円と巨額な買い越しにより相場を押し上げる中、個人投資家は2週連続で売りに回った格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (6月11日~15日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
6月 ―――
第2週 317 ▲307 ▲1,426 [ ▲1,630 204 ] 22,851円 ( +157 円)
第1週 205 1,118 ▲3,059 [ ▲2,404 ▲654 ] 22,694円 ( +523 円)
5月 ―――
第5週 ▲3,076 696 2,071 [ 1,339 731 ] 22,171円 ( -279 円)
第4週 ▲3,404 ▲403 1,451 [ 77 1,374 ] 22,450円 ( -479 円)
第3週 ▲937 43 ▲3,644 [ ▲3,463 ▲181 ] 22,930円 ( +171 円)
第2週 ▲12 ▲829 ▲2,945 [ ▲2,700 ▲244 ] 22,758円 ( +285 円)
第1週 17 ▲480 ▲538 [ ▲655 116 ] 22,472円 ( +4 円)
4月 ―――
第4週 ▲1,509 ▲258 ▲2,596 [ ▲2,595 0 ] 22,467円 ( +305 円)
第3週 1,151 18 ▲2,443 [ ▲2,087 ▲355 ] 22,162円 ( +383 円)
第2週 845 ▲72 ▲1,561 [ ▲1,417 ▲144 ] 21,778円 ( +211 円)
第1週 1,584 280 ▲1,264 [ ▲1,714 449 ] 21,567円 ( +113 円)
3月 ―――
第4週 48 9 ▲388 [ 240 ▲629 ] 21,454円 ( +836 円)
第3週 ▲4,541 99 4,478 [ 3,316 1,162 ] 20,617円 ( -1058 円)
第2週 ▲1,728 ▲203 ▲756 [ ▲1,311 554 ] 21,676円 ( +207 円)
第1週 ▲3,754 414 713 [ 738 ▲24 ] 21,469円 ( +287 円)
2月 ―――
第4週 ▲3,484 ▲267 3,359 [ 1,646 1,712 ] 21,181円 ( -711 円)
第3週 ▲1,132 1,132 815 [ 481 334 ] 21,892円 ( +172 円)
第2週 ▲362 38 850 [ 897 ▲47 ] 21,720円 ( +337 円)
第1週 ▲6,446 917 7,458 [ 5,644 1,813 ] 21,382円 ( -1891 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース