こう着ながらも底堅さが意識される/オープニングコメント

市況
2018年6月29日 8時24分

29日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識されそうである。28日の米国市場では、米中貿易摩擦への警戒感が根強いものの、米連邦準備制度理事会(FRB)によるストレステスト(健全性審査)の結果発表を取引終了後に控えて、増配や自社株買いが予想される金融セクターに買いが広がったほか、ハイテク株も選好され上昇した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高の22280円だった。円相場は1ドル110円50銭台とやや円安に振れて推移している。

米国では取引終了後にFRBが発表したストレステストの結果発表において、ドイツ銀行を除く34の銀行が資本計画の承認を受けた。増配や自社株買いへの思惑による金融株高が波及をみせてくるかが注目される。また、米中貿易摩擦への影響から売られていたハイテク株へもリバランスとみられる動きがみられていた。円相場はやや円安に振れて推移していることもあり、ハイテクや自動車などへの買い戻し等も意識されやすいだろう。

また、シカゴ先物は一時22020円まで下げる局面がみられたが、22000円はキープしており、下値の堅さは意識されやすい。ただ、昨日の日経平均は底堅さが意識されるものの、5日線に上値を抑えられる格好から、じりじりと下値を切り下げる形状をみせており、テクニカルシグナルは悪化傾向にある。週末要因からポジション調整的な買い戻しは意識されるものの、オーバーウィークを意識した積極的なロングポジションは入りづらいだろう。そのため、テクニカル的な反発は意識されたとしても、トレンド転換は期待しづらい。

物色は金融やハイテク、自動車などへの買い戻し等や株主総会を手掛かりとした個別対応に。個人主体の中小型株においても、物色に広がりはみられず、需給面や価格面で手掛けやすい銘柄等に短期資金が集中する格好になりそうだ。(村瀬智一)

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.