29日の香港市場概況:ハンセン1.6%高で続伸、中国不動産セクターに買い戻し

市況
2018年6月29日 18時10分

29日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比457.79ポイント(1.61%)高の28955.11ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が204.55ポイント(1.88%)高の11073.00ポイントと7日ぶりに反発した。売買代金は1152億9500万香港ドルとなっている(28日の売買代金は1172億5100万香港ドル)。

売り先行後に買われる流れ。ハンセン指数は今月上旬からの下げが急ピッチだったこともあり、割安感が意識された。本土株高も買い安心感につながる。当局の景気下支え期待が強まるなか、上海総合指数は反発した。欧州の政治不安が後退したこともプラス。取引時間中に「欧州連合(EU)首脳会議で移民問題に関する合意に達した」と報じられた。指数は上げ幅を拡大させている。

ハンセン指数の構成銘柄では、本土系不動産の上げが目立つ。碧桂園HD(2007/HK)が11.3%高、華潤置地(1109/HK)が5.4%高、中国海外発展(688/HK)が4.9%高で引けた。ハイテク関連も高い。小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が6.5%、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.0%、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.9%ずつ上昇した。時価総額上位の金融や通信も買われている。

医薬セクターも急伸。広州白雲山医薬集団(874/HK)が10.9%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が6.7%高、中国生物製薬(1177/HK)が6.6%高、石薬集団(1093/HK)が5.1%高、薬明生物技術(2269/HK)が4.9%高、上海医薬集団(607/HK)が3.7%高と値を上げた。

セメント株も物色される。華潤水泥HD(1313/HK)が8.8%高、中国建材(3323/HK)が8.4%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.5%高と値上がりした。セメント値上がりで業界利益が月次ベースで最高を更新した??などと伝えられたことが手がかりとなっている。現地メディアが29日報じたところによれば、主要メーカーの5月利益は177億4300万人民元(約2955億円)に達し、前年同月比で75.9%増大。前月比でも20.6%(30億3500万人民元)伸び、2カ月連続で月次ベースの過去最高を記録した。

本土市場は5日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比2.17%高の2847.42ポイントで取引を終えた。バイオ医薬株やITハイテク株が高い。消費関連株、海運株、素材株、不動産株、自動車株なども上げが目立った。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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