話題株ピックアップ【夕刊】(3):ラクオリア、トーセ、ピクセラ

注目
2018年7月6日 15時22分

■あすか製薬 <4514>  1,248円  -108 円 (-8.0%)  本日終値  東証1部 下落率5位

あすか製薬<4514>が後場下げ幅を拡大。午後2時ごろ、高血圧症治療剤バルサルタン錠を自主回収すると発表しており、業績への影響を警戒した売りが出たようだ。同製品は中国の製薬会社で製造された原薬を使用していたが、原薬におそらく発がん性がある物質であると分類されているN-ニトロソジメチルアミン混入しているとの海外規制当局の情報を入手したためで、混入の程度や原因などは現在調査中としている。なお、同製品は今年4月1日に薬価基準から削除されている。また、納入した卸および医療機関は全て把握しているとしている。

■サンエー <2659>  4,860円  -230 円 (-4.5%)  本日終値  東証1部 下落率8位

サンエー<2659>は続落し年初来安値を更新。5日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高466億6700万円(前年同期比2.6%増)、営業利益36億8300万円(同5.9%減)、純利益24億4100万円(同8.2%減)と営業減益だったことが嫌気された。5月に「喜友名店」(沖縄県宜野湾市)、「板良敷店」(沖縄県島尻郡与那原町)を新規に出店した効果もあり売上高は増収となったが、人件費など販管費が膨らみ利益を圧迫した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高1921億9800万円(前期比3.4%増)、営業利益143億8000万円(同4.4%減)、純利益98億9900万円(同4.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■乃村工藝社 <9716>  2,197円  -97 円 (-4.2%)  本日終値  東証1部 下落率9位

乃村工藝社 <9716> が続急落。5日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比69.3%減の6億円に大きく落ち込んで着地したことが売り材料視された。主力のディスプレイ事業で大型プロジェクトの引き渡しを第2四半期以降に控える専門店分野や複合商業施設分野の売り上げが大幅に減少したことが響いた。販管費が増加したことも利益を圧迫した。上期計画の35億円に対する進捗率は17.3%にとどまり、計画未達を懸念する売りが向かった。

■マニー <7730>  4,770円  -140 円 (-2.9%)  本日終値

マニー<7730>は続落。5日の取引終了後、18年8月期の連結業績予想について、売上高を188億500万円から199億3000万円(前期比16.1%増)へ、営業利益を49億5000万円から50億4700万円(同18.5%増)へ、純利益を35億100万円から35億8700万円(同8.2%増)へ上方修正したが、上方修正は織り込み済みとの見方が強く、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。上方修正は、サージカル関連製品で眼科ナイフ、ステイプラーが好調に推移していることに加えて、アイレス針関連製品で生産能力拡大に伴い、大口顧客からの受注が好調に推移していることが売上高・利益を押し上げる。なお、同時に発表した第3四半期累計(17年9月~18年5月)決算は、売上高149億6600万円(前年同期比20.8%増)、営業利益38億3100万円(同21.3%増)、純利益27億1900万円(同10.7%増)だった。

■ラクオリア創薬 <4579>  1,360円  +300 円 (+28.3%) ストップ高   本日終値

ラクオリア創薬<4579>がストップ高。この日の前引け後、韓国CJヘルスケア(ソウル市)へ導出した「テゴプラザン」が、韓国食品医薬品安全処(MFDS)から胃食道逆流症治療薬として製造販売承認を取得し、それに伴いマイルストン達成に伴う一時金の受領が確定したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ラクオリア創薬では10年9月から、CJ第一製糖(現CJヘルスケア)との間で、「テゴプラザン」について、東アジアや東南アジア、その他地域を対象地域とするライセンス契約を段階的に締結している。今回は同契約によりCJ社からマイルストン達成に伴う一時金を受領するもので、18年12月期第3四半期決算に計上するという。なお、18年12月期業績予想には織り込み済みとしている。

■トーセ <4728>  1,109円  +150 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

トーセ<4728>はストップ高。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年9月~18年5月)連結決算が、売上高28億9200万円(前年同期比4.3%増)、営業利益8400万円(同2.1倍)、純利益7600万円(同4.2倍)と大幅増益だったことが好感された。複数のスマートフォンゲームで運営業務を着実に行ったことに加えて、東南アジア向けコンテンツ配信事業の先行投資費用が減少したことが寄与した。また、投資有価証券売却益8500万円を計上したことも最終利益を押し上げた。なお、18年8月期通期業績予想は、売上高46億2500万円(前期比1.7%減)、営業利益1億6400万円(同46.7%減)、純利益1億3400万円(同35.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■三光合成 <7888>  494円  +64 円 (+14.9%)  本日終値

三光合成<7888>が急騰。5日の取引終了後に発表した19年5月期の連結業績予想で、売上高600億円(前期比2.8%増)、営業利益29億円(同1.9%増)、純利益17億円(同8.0%減)と3期連続で営業最高益更新を見込むことが好感された。足もとで車両用内外装部品向け金型や欧州、アジア向け車両用内外装部品が伸長しており、引き続き付加価値の高い製品や金型の受注活動を積極的に行うとしている。なお、18年5月期決算は、売上高583億3900万円(前の期比3.9%増)、営業利益28億4400万円(同20.6%増)、純利益18億5600万円(同56.5%増)だった。

■ピクセラ <6731>  138円  +17 円 (+14.1%)  本日終値

ピクセラ<6731>が5日ぶり急反発。同社はパソコン用受信ボードなどを主力とするAV関連機器メーカーだが、4K放送用チューナーに注力。5日取引終了後、国内大手家電メーカーからAndroid TVを搭載した新4K衛星放送対応セットトップボックスを受注したことを発表しており、これを手掛かりに短期資金が買いを入れた。株価が低位に位置し流動性に富んでおり、目先リバウンド狙いの短期資金を誘導している。

■アイビーシー <3920>  2,705円  +295 円 (+12.2%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

アイビーシー<3920>が大幅高で3日続伸。ネットワーク監視システムの草分けで、IoT普及に対応したセキュリティーニーズを取り込んでいる。解析コンサルティングからサポートまでワンストップで提供できる強みを持っている。ブロックチェーン技術を活用した画期的なサービス発表でも注目を集めた。株価面では急騰力に富んでおり、個人投資家などを中心とした短期資金の注目度は高い。

■アイル <3854>  2,350円  +160 円 (+7.3%)  本日終値

アイル<3854>は後場一段高。この日の前引け後、7月31日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。会社側によると、株式の流動性を高めるとともに、投資家層のさらなる拡大を目的としているという。

●ストップ高銘柄

ビート <9399>  426円  +80 円 (+23.1%) ストップ高   本日終値

ケアサービス <2425>  860円  +150 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値

メディシノバ・インク <4875>  880円  +150 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値

ロジザード <4391>  2,950円  +500 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値

クラスターテクノロジー <4240>  506円  +80 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値

など、10銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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