6日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で4日ぶり反発、「悪材料の出尽くし感」広がる

市況
2018年7月6日 18時00分

6日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比133.53ポイント(0.47%)高の28315.62ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が14.56ポイント(0.14%)高の10622.62ポイントとそろって4日ぶりに反発した。売買代金は984億8700万香港ドルとなっている(5日の売買代金は934億2900万香港ドル)。

「悪材料の出尽くし感」で買われる流れ。トランプ米政権は6日、中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税を予定通り午前零時(日本時間同日午後1時)すぎに発動した。これを受けて中国商務部は同日、「反撃せざるを得ない」との報道官談話を発表している。市場ではこのところ、米中貿易摩擦を懸念した売りが先行していたこともあり、買いの勢いが徐々に増した。

なお、中国人民銀行(中央銀行)・金融政策委員会の馬駿委員は米中間の貿易戦争が中国経済にもたらす影響について、「限定される」との見解を示した。中国の国内総生産(GDP)成長率が0.2ポイント押し下げられる見込みだが、経済、関連業界、企業への影響は「基本的にすでに消化されている」との見方を示している。

ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.0%高、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.8%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が2.4%高と上げが目立った。

食品・飲料や小売など消費セクターもしっかり。統一企業中国HD(220/HK)が8.9%高、康師傅HD(322/HK)が5.3%高、北京京客隆商業集団(814/HK)が4.3%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.1%高、国美零售HD(493/HK)が1.2%高で引けた。

自動車関連セクターも物色される。乗用車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が1.7%、北京汽車(1958/HK)が1.4%、トラックメーカーの中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が4.1%、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(2338/HK)が2.4%、商用車製品も生産する重電メーカーの重慶機電(2722/HK)が1.5%ずつ上昇した。

本土市場は3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49%高の2747.23ポイントで取引を終えた。時価総額上位の金融株が相場をけん引。自動車株、バイオ医薬関連株、建材や非鉄の素材株、インフラ関連株なども買われた。政策期待で農業関連株も物色されている。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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