冨士ダイス Research Memo(1):粉末冶金技術と超精密加工技術でものづくり界のリーディングカンパニー目指す

特集
2018年7月13日 17時47分

■要約

冨士ダイス<6167>は、1949年に創業し、超硬耐摩耗工具業界では長期にわたりトップシェアを堅持、現在のシェアは32.0%を誇る。また創業以来黒字経営を継続しており、70.1%と高い自己資本比率を誇り、収益率も高い。

2018年3月期は売上高17,990百万円(前期比8.1%増)、営業利益1,465百万円(同26.2%増)、経常利益1,473百万円(同23.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益932百万円(同9.0%増)と伸長した。同社は期初計画において、売上高16,868百万円、営業利益1,110百万円、経常利益1,214百万円、親会社株主に帰属する当期純利益900百万円としていたが、売上高、営業利益、経常利益で大きく上振れての着地となった。

2019年3月期通期の連結業績は、売上高で前期比1.7%増の18,300百万円ながら、営業利益は同11.3%減の1,300百万円、経常利益も同2.9%減の1,430百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.9%増の960百万円を見込む。全体として増収を見込むものの、営業利益段階では材料コスト高騰から営業減益を予想するが、材料費高騰分について価格改定の動きもあり、原材料費転化効果が出てくれば増収効果もあいまって営業増益に転ずる可能性も見込まれる。

製品別売上高において、超硬製工具類では各種ロールや半導体素材向け混錬工具などが好調、超硬製金型類は自動車部品生産用金型の販売が好調、その他の超硬製品ではスマートフォン部品生産用や自動車部品生産用の超硬金型素材が堅調に推移、また半導体生産用超硬金型素材や半導体製造装置用部品の販売が好調、加えて超硬以外の製品では引抜鋼管などが大きく伸び、増収効果に加え限界利益率の高さから稼働率アップにより営業利益で大幅増益を達成した。

■Key Points

・2018年3月期は前期比8.1%増収、26.2%営業増益と期初計画に対し大幅増額で着地

・2019年3月期は1.7%増収ながら原料高などで11.3%営業減益を見込むが価格転嫁いかんで利益増額も

・成長分野へ注力し新製品群も寄与し新たな成長目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

《SF》

提供:フィスコ

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