19日の米国市場ダイジェスト:NYダウは134ドル安、貿易摩擦への懸念が強まる

市況
2018年7月20日 7時39分

■NY株式:NYダウは134ドル安、貿易摩擦への懸念が強まる

米国株式相場は下落。ダウ平均は134.79ドル安の25064.50、ナスダックは29.15ポイント安の7825.30で取引を終了した。複数の主要企業の決算内容が嫌気され、売りが先行。本日開催された自動車・自動車部品の輸入制限を巡る公聴会の結果を見極めたいとの思惑が広がった。25日に予定されるEU首脳会談に先立ち、トランプ大統領が会談内容次第では自動車関税で報復措置を行うと発言したほか、米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性を侵害する利上げ批判を行うなど、先行き懸念が強まり終日軟調推移となった。セクター別では、不動産や公益事業が上昇する一方で各種金融や保険が下落した。

金属大手のアルコア(AA)は、調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の通期見通しを下方修正し急落。オークションサイトのイーベイ(EBAY)は、業績見通しが予想を下振れ大幅下落。トランプ大統領の連銀批判を受けて長期金利が低下し、バンク・オブ・アメリカ(BAC)やシティグループ(C)など金融各社も売られた。一方で、ITサービスのIBM(IBM)は、決算内容が好感され上昇。ケーブルテレビのコムキャスト(CMCSA)は、21世紀フォックス(FOX)の一部事業の買収から撤退し買われた。

ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)は、マーケット終了後に4-6月期決算を発表し、一株利益、売上高ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル反落、米大統領によるFRBへの介入を警戒

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円17銭まで上昇後、112円06銭まで反落し、112円43銭で引けた。米国の週次新規失業保険申請件数が49年ぶり低水準となり、労働市場が引き続き強まっている証拠が示されたため一時ドル買いが強まった。その後、トランプ大統領がインタビューで、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げに難色を示したためドル売りに拍車がかかった。しかし、ホワイトハウスが「大統領はFRBの独立性を尊重している」ことを確認したためドル売りが後退。

ユーロ・ドルは、1.1575ドルまで下落後、1.1678ドルまで上昇し1.1645ドルで引けた。ユーロ・円は、131円17銭から130円73銭まで下落。株安を嫌ったリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2958ドルまで下落後、1.3049ドルまで上昇。低調な英国の6月小売売上高を嫌ったポンド売りが続いた。ドル・スイスは、1.0043フランへ上昇後、0.9959フランまで反落した。

■NY原油:続伸で68.24ドル、サウジアラビアによる過剰供給への懸念和らぐ

NY原油先物9月限は続伸(NYMEX原油9月限終値:68.24 ↑0.49)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比+0.49ドルの68.24ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時68.79ドルまで買われた。「サウジアラビアは顧客に対して過剰な供給を行なうことはない」との当局の発言が材料視されたようだ。為替相場が一時ドル安に振れたことも影響したようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.67ドル -0.46ドル(-1.53%)

モルガン・スタンレー(MS) 49.85ドル -0.71ドル(-1.40%)

ゴールドマン・サックス(GS)229.63ドル -1.61ドル(-0.70%)

インテル(INTC) 51.98ドル +0.26ドル(+0.50%)

アップル(AAPL) 191.88ドル +1.48ドル(+0.78%)

アルファベット(GOOG) 1186.96ドル -8.92ドル(-0.75%)

フェイスブック(FB) 208.09ドル -1.27ドル(-0.61%)

キャタピラー(CAT) 139.42ドル -0.84ドル(-0.60%)

アルコア(AA) 41.56ドル -6.40ドル(-13.34%)

ウォルマート(WMT) 87.72ドル -0.35ドル(-0.40%)

スプリント(S) 5.47ドル -0.09ドル(-1.62%)

《HT》

提供:フィスコ

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