前場に注目すべき3つのポイント~ファナックが投資家心理を冷ますか

市況
2018年7月26日 8時45分

26日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ファナックが投資家心理を冷ますか

■決算チェック:エムスリー、1Q営業益は18%増、株式分割を材料視

■前場の注目材料:信越化、米に新工場、1650億円投資、塩ビ樹脂一貫生産

■ファナックが投資家心理を冷ますか

26日の日本株市場は米国市場の引けにかけての切り返す流れが波及することが想定される一方で、前日に決算を発表したファナック<6954>が重石になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが172ドル高となった。米欧首脳会談の行方などを見極めたいとする模様眺めムードが強まるなかで不安定な値動きが続いていたが、トランプ米大統領とEU首脳の通商協議が妥結したことが報じられると、引けにかけて切り返す展開となった。シカゴ日経225先物は一時22500円を下回る局面もみられたが、清算値は大阪比10円高の22610円と持ち直している。円相場は1ドル110円90銭台で推移。

トランプ米大統領とEU首脳の通商協議を受けて貿易戦争への警戒感が和らいだことを受けて、やや買い優勢の相場展開になりそうだ。また、海外勢によるショートカバーも強まる可能性が期待されるところ。一方で決算発表が本格化するなか、注目されたファナックについては、4-6月期営業益はコンセンサスを上回っており、順調な進捗となった。また、通期の営業利益は従来の1517億円から1594億円に上方修正している。減益幅が縮小する格好ではあるが、コンセンサスの2000億円程度を下回っていることもあり、弱い市場反応になりそうだ。

また、米国ではフェイスブックが発表した4-6月期決算は、一株利益が予想を上振れたものの、売上高、月間アクティブユーザー数ともに下振れており、時間外取引で下落して推移している。決算が評価される企業も多いが、主要企業で且つ指数インパクトの大きいファナックが弱い値動きとなるようだと、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。

一方で中小型株への物色が強まっている。信用高値期日通過に伴う需給改善への思惑から見直す動きが強まっているようである。本格化する決算を手掛かりとした中小型株物色が活発になりそうだ。とはいえ、ザラ場に決算を発表した企業の中には、急騰、急落といった株価反応が顕著に見受けられている。需給改善が意識されるなか、決算内容を冷静に見極めてからの参加でも遅くないだろう。

■エムスリー、1Q営業益は18%増、株式分割を材料視

エムスリー<2413>が25日発表した2018年4-6月期(1Q)決算は、営業利益が前年同期比18%増の78.4憶円だった。製薬・医療機器企業マーケティング支援ビジネスなど各セグメントが好調。通期計画に対する進捗率はほぼ25%と順調なスタートとなった。あわせて1株を2株とする株式分割を発表。決算はコンセンサス内だが、株式分割が材料視されよう。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22614.25、+103.77)

・NYダウは上昇(25414.10、+172.16)

・ナスダックは上昇(7932.24、+91.47)

・SOX指数は上昇(1353.15、+6.57)

・VIX指数は下落(12.29、-0.12)

・米原油先物は上昇(69.30、+0.78)

・シカゴ日経225先物は上昇(22610、大阪比+10)

・日銀が大規模緩和継続

・4-6月期好業績への期待

・信越化<4063>、米に新工場、1650億円投資、塩ビ樹脂一貫生産

・旭化成<3407>、タイで樹脂原料増産、年8万トンに

・IHI<7013>、福島に水素研究所、来年稼働、復興計画と連携

・三井化学<4183>、シンガポールで増産、車部品向け、樹脂改質材1割増

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・特になし

《HT》

提供:フィスコ

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