来週の株式相場見通し=日銀会合巡り波乱も、後半は好業績銘柄物色に勢い
来週(30日~8月3日)の東京株式市場は、首脳会談によって米EU間の貿易摩擦はやや和らいだものの、米中貿易摩擦への警戒感が依然として根強いなか、市場の関心は30~31日に開催される日銀の金融政策決定会合の内容に集まっている。
市場関係者からは「金融政策面で、何らかの変更に踏み切る可能性は限定的との見方が多い。ただ、日銀がETF(上場投資信託)の購入配分を日経平均連動型からTOPIX連動型へシフトするとの観測が浮上している。もし、日経平均連動型への購入配分減少が現実のものとなった場合、株安・円高が意識されることになる。何の変更もなければ、一時的に買い戻される可能性もあり、波乱展開の覚悟が必要だ」との見方が出ていた。
日銀金融政策決定会合が経過した後は、本格化している4~6月期決算の内容を吟味しながらの好業績銘柄への個別銘柄物色が勢いを増すことになりそうだ。来週の日経平均株価の想定レンジは2万2100~2万3100円とする。
日程面では、6月の商業販売統計(30日)、日銀金融政策決定会合(30~31日)、黒田日銀総裁会見、日銀展望リポート、6月の鉱工業生産・労働力調査・有効求人倍率、7月の消費動向調査(31日)、7月の新車販売台数(1日)、7月のマネタリーベース(2日)、6月14~15日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、GPIF4~6月期の運用報告(3日)に注目。
海外では、中国7月の製造業PMI、ユーロ圏4~6月期のGDP、ユーロ圏6月の失業率、米7月のCB消費者信頼感指数(31日)、FOMC(31~1日)、米7月のADP雇用統計、米7月のISM製造業景況指数(1日)、英国金融政策発表(2日)、米7月の雇用統計、米6月の貿易収支、米7月のISM非製造業景況指数(3日)が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)