明日の株式相場見通し=日米貿易協議を前に買い手控え、米政府の要求内容に関心

市況
2018年8月8日 17時28分

あす(9日)の東京株式市場は、米国現地9日から開催される新たな日米貿易協議(FFR)を目前にして、米国からの要求などその内容を見極めたいとの姿勢から売り買いともに手控えムードが強まりそうだ。4~6月期決算発表に関連した好業績銘柄への物色は継続するものの、全体相場は上値の重い推移となりそうだ。

市場関係者からは「きょうの東京株式市場は、ここ数日の米株式相場の堅調さや、外国為替市場での円相場の落ち着きなどを好感して、後場なかごろまではプラス圏でジリ高歩調となっていた。ところが午後1時30分に、資生堂<4911>が発表した18年12月期の通期業績見通しの上方修正に対して、“市場予想を下回った”との受け止めから株価が急落。これをきっかけに、海外のヘッジファンドなどから株価指数先物に仕掛け的な売りが出たようだ。このほかに、米通商代表部(USTR)がきょう日本時間早朝に、160億ドル相当の中国製品に25%の追加関税を23日から課すと発表したことで、上海総合指数が反落したこともマイナス要因となった」との見方が出ていた。

8日の東京株式市場は、それまでの買い優勢の展開から後場後半に一転して値を崩し、日経平均株価は結局小幅ながらマイナス圏で着地した。日経平均株価終値は、前日比18円43銭安の2万2644円31銭と小幅反落した。

日程面では、日米閣僚級の新たな貿易協議初会合、香川県知事選(26日投開票)、7月のマネーストック、6月の機械受注統計に注目。海外では、中国7月の消費者物価指数・生産者物価指数、米7月の生産者物価指数、米6月の卸売売上高が焦点となる。(冨田康夫)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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