今週の【早わかり株式市況】2週続落、日米貿易協議への懸念やトルコリラ急落で週末に値を崩す

市況
2018年8月11日 6時40分

今週の株式市場は、日米貿易協議への懸念やトルコリラ急落で週末に値を崩し、日経平均株価は2週続落した。

週初の6日は前週末の米株高で前場は高かったものの、後場に入ると中国による米国製品への報復関税発表を受けて貿易戦争激化への警戒感から上海株市場が下げ足を強めたことで売りを誘い、日経平均は小幅に反落した。

翌7日は前日の米株高を背景に大型株を中心に上値を追う展開、上海株市場が5日ぶりに大きく切り返したことで後場に一段高となり日経平均は反発した。日経平均寄与度の高いソフトバンクグループ <9984> が好決算発表を好感し急伸したことも日経平均を押し上げた。8日は前日の欧米株高を受けて買い優勢で上値を追う展開だったものの、9日(日本時間10日)に開催される日米貿易協議への警戒感もあって後場後半に値を崩しマイナス圏で着地した。9日は日米貿易協議を前に買い手控えムードとなる中、上値の重い展開から終盤に手仕舞い売りに押され日経平均は続落した。

週末の10日は為替の円高基調に加え、日米貿易協議の結果を見極めたいとの思惑による買い控えもあって終始軟調な展開。後場終盤に日米貿易協議の交渉難航との観測や為替市場でトルコリラが急落したことで下げ幅が拡大し、日経平均は300円安となり約1ヵ月ぶりに2万2300円を割り込んだ。

日経平均株価は、前週比227円(1.01%)安の2万2298円と2週続落して取引を終えた。ここ1ヵ月、下支えしていた25日、75日、200日の3本の移動平均線を一挙に割り込んだ。週間の値幅は527円と、前週の423円から拡大した。

来週は下支えだった3本の移動平均線を割り込んだだけに下値を探る展開になりそうだ。日米貿易協議の結果次第で上下に大きく変動する可能性がある。

重要イベントとしては、国内では16日朝に発表される7月貿易収支が注目される。海外では14日発表の中国7月鉱工業生産や15日発表の米国7月鉱工業生産指数に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(8月6日~10日)

【↓】   8月 6日(月)―― 小反落、 米中貿易摩擦への警戒で後半値を消す

日経平均 22507.32(  -17.86)  売買高13億5067万株 売買代金 2兆0858億円

【↑】   8月 7日(火)―― 反発、ソフトバンクが活況高で全体相場を押し上げる

日経平均 22662.74( +155.42)  売買高13億2412万株 売買代金 2兆1525億円

【↓】   8月 8日(水)―― 小反落、買い優勢の展開から後場後半に値を崩す

日経平均 22644.31(  -18.43)  売買高14億4982万株 売買代金 2兆5466億円

【↓】   8月 9日(木)―― 続落、日米新貿易協議を前に買い手控えムード

日経平均 22598.39(  -45.92)  売買高13億1009万株 売買代金 2兆1833億円

【↓】   8月10日(金)―― 300円安、後場終盤に下げ幅を急速に広げる

日経平均 22298.08( -300.31)  売買高15億0792万株 売買代金 2兆6162億円

◆セクター・トレンド(8月6日~10日)

(1)大和ハウス <1925> など建設業が業種別下落率トップ

(2)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険株が安い

(3)トヨタ <7203> など自動車、パイオニア <6773> など電機といった輸出株が売られた

(4)明治HD <2269> など食品、菱地所 <8802> など不動産といった内需株も総じて軟調

(5)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、ダイキン <6367> など機械株は値を保つ

(6)ソフトバンク <9984> など情報・通信業は買われた

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