明日の株式相場見通し=急落の後遺症で軟調推移、買い意欲後退のなか仕掛け的な売り警戒
あす(14日)の東京株式市場は、きょう日経平均株価が急落したことによる後遺症も想定されるため、買い意欲が大きく後退しているなか、軟調な推移が予想される。お盆休み期間中で市場参加者が限定的となるなかで、目先的な利益獲得を狙った海外のヘッジファンドなどからとみられる仕掛け的な売りが継続する可能性もある。
市場関係者からは「米国との関係悪化によるトルコ通貨リラの急落に伴い、同国向けの債権が多い欧州金融機関の経営にマイナス影響がおよぶとの懸念が浮上した。さらに、上海総合指数が軟調に推移するなどアジア株市場の下落で、“世界同時株安”的な色彩が強まり、日経平均は下げ足を速めた。7月の上昇相場を牽引していた半導体関連の主力銘柄が軒並み大幅安となったことも、市場参加者の不安心理を増幅している」との見方が出ていた。
13日の東京株式市場は、リスクオフの流れが強まり、日経平均はフシ目の2万2000円台を約1カ月ぶりに割り込んだ。後場終盤に空売りの買い戻しが入り、一時下げ渋る場面もあったが続かず、引け際に売り直されほぼ安値圏での大引けとなった。日経平均株価終値は、前週末比440円65銭安の2万1857円43銭と大幅安で4日続落した。
日程面では、海外で中国7月の鉱工業生産・小売売上高・都市部固定資産投資、米7月の輸入物価、独8月のZEW景況感指数が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)