話題株ピックアップ【夕刊】(2):オープンH、リニカル、サイバダイン

注目
2018年8月15日 15時16分

■オープンハウス <3288>  5,710円  +30 円 (+0.5%)  本日終値

オープンハウス<3288>が4日ぶりに反発。14日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年10月~18年6月)連結決算が、売上高2610億4800万円(前年同期比23.5%増)、営業利益315億8800万円(同24.3%増)、純利益213億6600万円(同35.6%増)と大幅増益だったことが好感された。都心部の戸建住宅に対する高い需要を受けて、土地分譲や建築請負の引き渡しが大幅に伸長したことが牽引役となった。また、マンション事業や収益不動産事業、アメリカ戸建住宅販売なども伸長した。なお、18年9月期通期業績予想は、売上高3800億円(前期比24.7%増)、営業利益475億円(同26.3%増)、純利益317億円(同27.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■リニカル <2183>  1,976円  -500 円 (-20.2%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率2位

リニカル<2183>がストップ安。14日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高27億5900万円(前年同期比29.1%増)、営業利益8600万円(同65.8%減)、純利益4200万円(同73.4%減)と大幅減益となったことが嫌気された。日本、アジア、米国、欧州におけるグローバル受託体制の構築を推進したことで国際共同治験を中心とした受託案件が増加したことに加えて、米アクセロバンス(現リニカル・アクセロバンス・アメリカ)買収効果もあり、売上高は大幅増収となった。ただ、売上高の増加が先行的な人材投資による人件費の増加につながったほか、アクセロバンス社買収に関連して発生した取得関連費用やのれんの償却負担が増加し、減益を余儀なくされた。なお、19年3月期通期業績予想は、売上高131億円(前期比43.7%増)、営業利益20億3100万円(同10.0%増)、純利益13億2900万円(同2.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■CYBERDYNE <7779>  960円  -165 円 (-14.7%)  本日終値

CYBERDYNE<7779>は4日続落。同社が14日発表した第1四半期(4~6月)決算は、連結最終損益が1億9500万円の赤字(前年同期は1億9400万円の赤字)だった。医療用ロボット「HAL」は伸びたが研究開発費などが収益悪化要因に働いている。業績の黒字転換への見通しが見えないなか、同社株には見切り売りが膨らんでいる様子だ。

■エボラブルアジア <6191>  2,426円  -290 円 (-10.7%)  本日終値  東証1部 下落率7位

14日に決算を発表。「10-6月期(3Q累計)経常が赤字転落で着地・4-6月期も赤字転落」が嫌気された。エボラブルアジア <6191> が8月14日大引け後(15:00)に決算を発表。18年9月期第3四半期累計(17年10月-18年6月)の連結経常損益は4.5億円の赤字(前年同期は5.5億円の黒字)に転落した。

⇒⇒エボラブルアジアの詳しい業績推移表を見る

■フェローテク <6890>  1,359円  -110 円 (-7.5%)  本日終値

フェローテックホールディングス<6890>は大幅反落で年初来安値を更新した。14日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で最終利益が6億8300万円(同26.2%減)と大幅減益だったことが嫌気されたようだ。為替差損が膨らんだことに加えて、太陽電池関連事業で特別損失を計上したことが響いた。ただ、大型液晶・有機ELパネル製造装置向けの真空シールが好調だったほか、エンジニアリング・サービスの受託製造も増加。また、半導体製造装置メーカーやデバイスメーカーからの需要が旺盛なマテリアル製品も好調に推移し、売上高は226億7200万円(前年同期比9.0%増)、営業利益は27億700万円(同19.4%増)と2ケタ営業増益となった。なお、19年3月期通期業績予想は、売上高980億円(前期比8.2%増)、営業利益98億円(同16.2%増)、純利益53億円(同97.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■ネクソン <3659>  1,318円  -82 円 (-5.9%)  本日終値

ネクソン<3659>が後場急落。この日午後の複数のメディアで、中国の規制当局がゲームライセンスの承認を凍結したと報じられたことを受けて、中国や韓国向けウエートの大きい同社に業績への影響を警戒した売りが出たようだ。中国でのゲーム販売に関しては、既にカプコン<9697>の「モンスターハンター:ワールド」の販売が13日から停止されたことが伝わっているが、同社だけではなくゲーム業界全体が中国における事業拡大の停滞が懸念される。コーエーテクモホールディングス<3635>や任天堂<7974>、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、コナミホールディングス<9766>なども安い。

■SUMCO <3436>  1,977円  -105 円 (-5.0%)  本日終値

SUMCO<3436>、東京エレクトロン<8035>など半導体材料や製造装置を手掛ける企業が売り優勢。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック指数ともに上昇したが、その中でインテル、ザイリンクスなどの半導体関連が安く、フィラデルフィア半導体株指数も小幅ながら反落している。引き続きメモリー市況の先行きについて懐疑的な見方が根強く、東京市場でも米国市場を横目に機関投資家のポジション整理の動きが続き、関連銘柄の上値は重い。

■トヨタ自動車 <7203>  6,815円  -49 円 (-0.7%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が反落、今月初旬から下値模索の展開を強めており、7000円大台を割り込んだ後も下げ止まる気配をみせていない。足もと為替市場では1ドル=111円台前半の推移と円安傾向に振れており、通期想定為替レートを106円で設定している同社にとって収益増額が期待される状況にあるが、それを打ち消しているのが米国との通商問題だ。新日米貿易協議(FFR)の初会合は進展がみられず、結論は9月の会合に持ち越される格好となっているが、自動車関税の問題が棚上げとなっているだけに、この結果を見極めるまでは腰の入った押し目買いも流入しづらい環境にある。また、依然としてトルコ情勢が予断を許さないなか、同社はトルコに生産工場を構えており、今回の“トルコショック”の余波も不安材料となっている。

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