話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、アウトソシン、クボタ
■日本郵船 <9101> 2,059円 +31 円 (+1.5%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株が堅調な値動き。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が15日時点で3日続伸、1700台で強調展開を続けている。海運セクターは33業種の中でも株価の出遅れ感が際立っており、リターンリバーサル狙いの買いを引き寄せた。
■アウトソーシング <2427> 2,118円 +28 円 (+1.3%) 本日終値
アウトソーシング<2427>は反発。水戸証券は16日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価は従来の2600円から3000円に引き上げた。同社は、製造業、IT関連企業への人材派遣(アウトソーシング)が主力で、海外もM&Aによる拡大を続けている。第2四半期(1~6月)累計の連結営業利益は前年同期比41%増の49億800万円だった。国内、海外ともに増収基調が続いている。18年12月通期の連結営業利益は前期比22%増の138億円で据え置かれたが、同証券では154億円への増額修正を見込んでいる。
■クボタ <6326> 1,661.5円 +21.5 円 (+1.3%) 本日終値
クボタ<6326>が3日ぶりに反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「浄水性能を維持しつつ従来品より小型化したビル向け浄化槽を開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、新開発した浄化槽は、最大で1日に1万人が出す下水の処理に対応した設計が可能という。下水道の整備が進んでいないアジアなどの新興国などの需要を見込むとしており、業績への貢献を期待した買いが入った。
■住友林業 <1911> 1,762円 +20 円 (+1.2%) 本日終値
住友林業<1911>が続伸。この日、米子会社を通じて米マークスリー・プロパティーズ(サウスカロライナ州)の株式の60%を取得したと発表しており、米国事業のさらなる拡大を期待した買いが入った。マークスリー社は、米国南部サウスカロライナ州の北西部に位置するグリーンビル、スパータンバーグエリアで住宅会社向け完成宅地(戸建て、タウンホーム用)の開発・販売を行う企業。同社では、中期経営計画の一環として「グローバル市場での多様な収益源の構築」を掲げており、今回の買収はその一環として5月1日に株式を取得したという。
■メック <4971> 1,876円 +19 円 (+1.0%) 本日終値
メック<4971>が6日ぶりに反発。岩井コスモ証券は16日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2470円としている。同社は電子基板向け化学薬品メーカーで、銅表面粗化剤「CZシリーズ」が世界的な高シェアを獲得している。パソコンやスマートフォン、自動車など様々な製品の電子基板で採用されており、今後はIoTや5G、自動車の電装化などの進展によって同社の活躍する製品分野の拡大が期待されている。18年12月期の連結営業利益は23億円の見込みだが、同証券では25億円への増額修正を予想している。
■ヤーマン <6630> 1,592円 +14 円 (+0.9%) 本日終値
ヤーマン<6630>が3日ぶりに反発。同社は16日取引終了後に、化粧品の企画開発や販売を手掛けるディーフィット(東京都新宿区)の全株式を取得し、子会社化すると発表。これによるシナジーなどが期待されたようだ。同社は、ディーフィットの代表取締役である立川真由美氏及び取締役会社の立川竜介氏から、8月31日付で全株式を譲り受ける予定。なお、取得価額は非公表としているが、この株式取得の対価の一部支払いのため第三者割当増資による自己株式の処分を行うことも明らかにしている。
■オープンハウス <3288> 5,410円 +40 円 (+0.7%) 本日終値
オープンハウス<3288>が反発。この日正午ごろ、グループ会社オープンハウス・ディベロップメントが18日から、「オープンレジデンシア大井町ゼームス坂」の販売を開始すると発表しており、材料視された。同物件は、JR京浜東北線・東急大井町線大井町駅から徒歩6分のゼームス坂から少し奥に入った高台の閑静な住宅街の一角に位置する鉄筋コンクリート造地上4階地下1階建ての低層レジデンス。竣工は来年6月上旬、引き渡しは同年6月末を予定している。
■王子ホールディングス <3861> 713円 +4 円 (+0.6%) 本日終値
王子ホールディングス<3861>や日本製紙<3863>など製紙大手が堅調な動き。すかいらーくホールディングス<3197>がこの日、グループの全業態(海外店舗含む)で使用している使い捨てプラスチック製ストローの使用を原則廃止することを決定したと発表したことを受けて、紙製代替品への需要が高まるとの思惑から買われたようだ。すかいらーくHDでは第1段階として、全国に約1370店を展開するガストで、ドリンクバーに常備しているプラスチック製ストローの使用を今年12月までに廃止し、さらに、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックまでに、全業態での使用を順次廃止するという。また、これを受けて取引拡大への期待から国際紙パルプ商事<9274>も高い。
株探ニュース