話題株ピックアップ【夕刊】(2):新日鉄住金、塩野義、NTTドコモ
■アインホールディングス <9627> 8,130円 +100 円 (+1.3%) 本日終値
アインホールディングス<9627>が4日ぶりに反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「ドラッグストア『アインズ&トルペ』で関西圏に出店攻勢をかける」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると19年4月期中に大阪に再進出し、来期までに3店出す方針だという。同社は05年に一度、大阪に進出していたが、その後撤退。今回は再進出となることから、業績への貢献が期待されている。
■新日鐵住金 <5401> 2,243円 +26.5 円 (+1.2%) 本日終値
新日鉄住金<5401>が全般軟調相場のなかで強さを発揮。鋼材市況が好転するなか足もとの業績は上向き。自動車向けや産業機械向けに鉄鋼需要が旺盛で、18年4~6月期は連結最終利益が前年同期比35%増の963億5400万円と3割強の伸びを示した。貿易摩擦による影響も限定的なものにとどまっている。きょうは売買代金も増勢にあり、目先機関投資家などによるポジションを高める動きが出たようだ。
■塩野義製薬 <4507> 6,211円 +62 円 (+1.0%) 本日終値
塩野義製薬<4507>は後場上げ幅を拡大。午後0時30分ごろ、資本参加している英ヴィーブ・ヘルスケア社が、長期作用型注射剤カボテグラビル(ヴィーブ社)と長期作用型注射剤リルピビリン(ヤンセン・セラピューティクス社)の2剤レジメンについて、既存の1日1回の3剤経口レジメンでウイルス抑制が達成されているHIV感染患者を対象とした、有効性および安全性を評価する第3相臨床試験(ATLAS試験)で良好な結果が得られたと発表しており、これを好感した買いが入った。
■東京エレクトロン <8035> 18,260円 +175 円 (+1.0%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>は朝安から立ち直り3日ぶり反発に転じた。半導体需要は世界的に旺盛でメーカーの設備投資意欲を掻き立てているが、この好収益環境を享受している製造装置関連株は、日米ともに好調な業績とは裏腹に株価は弱い動きを示すものが多くなっている。米国では世界トップの半導体製造装置メーカーであるアプライドマテリアルズが市場予想を上回る決算を発表したにもかかわらず、先行き見通しに慎重だったことから大きく売り込まれており、同社株などもその影響を受け8月相場で軟調な展開を余儀なくされている。ただ、きょうは寄り付き早々1万7865円まで値を下げ、7月5日につけた年初来安値1万7520円を視界に捉えたところで、目先突っ込み警戒感から空売り筋の買い戻しを誘い、プラス圏に切り返している。
■任天堂 <7974> 37,000円 +330 円 (+0.9%) 本日終値
任天堂<7974>が3日続伸。市場では「ゲーム関連株は中国でのゲームライセンス承認の凍結の動きがマイナス材料と捉えられたが、そのなか同社は海外では米国向け中心で影響は少ない。また、前日に複数の外資系証券会社から株価に強気な投資判断が出されており、これが上値期待につながっている。JPモルガンが『オーバーウエイト』を再度強調、また、ジェフリーズ証券は現在の株価水準は魅力的として目標株価を従来の6万4200円から6万5100円に引き上げている。ジェフリーでは営業利益は今後3年で3倍の規模になると非常に強気な見解を示し、PERは現預金を差し引いたベースでは9.5倍と10倍を切るとの見方でインパクトを与えたようだ」(準大手証券ストラテジスト)としている。
■KLab <3656> 886円 +7 円 (+0.8%) 本日終値
KLab<3656>が5日ぶりに反発。この日、アクセルゲームスタジオ(東京都中野区)と共同開発中のスマートフォン向け新作ゲーム「幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル」の事前登録者数が40万人を突破したと発表しており、これを好感した買いが入った。同タイトルは、幽助、桑原、蔵馬、飛影をはじめとする登場人物がSDキャラとして登場し、爽快かつ臨場感あふれるド迫力バトルを繰り広げる魔界最強バトルRPG。「幽☆遊☆白書」のファンが熱望する「5キャラ1チーム」のチーム編成はもちろん、自分だけのドリームチームを作り、他プレイヤーチームと競い合うことができることなどが特徴としている。
■資生堂 <4911> 7,365円 +55 円 (+0.8%) 本日終値
資生堂<4911>が3日続伸、コーセー<4922>は大幅反発と化粧品大手がいずれも上値指向をみせている。中国の景気減速懸念や訪日外国人観光客数の伸び鈍化などからインバウンド関連の象徴であった両銘柄とも25日移動平均線を上値抵抗ラインに下げ圧力の強い展開を強いられていた。しかし、高級化粧品がインバウンド需要で好調に推移するなか資生堂の1~6月期営業利益は前年同期比倍増、コーセーの4~6月期は37%増益といずれも好調を極めている。直近はアリババ集団などのネットサイトを通じ中国輸出を拡大させる方向にあり、目先は値ごろ感からの押し目買いや売り方の買い戻しを誘っている。きょうは中国・上海株市場が6日ぶりに大きく切り返しに転じていることも、株価にポジティブに働いた。
■東洋エンジニアリング <6330> 849円 +5 円 (+0.6%) 本日終値
東洋エンジニアリング<6330>が反発。同社はきょう、パシフィコ・エナジー夢前合同会社(東京都港区)が兵庫県姫路市に建設予定の大規模太陽光発電所を受注したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。今回受注したのは、設計や機器資材の調達、工事、試運転の一括請負。発電容量は72メガワットで、2020年夏の完成を予定している。
■NTTドコモ <9437> 2,820円 -117.5 円 (-4.0%) 本日終値
NTTドコモ<9437>、KDDI<9433>、ソフトバンクグループ<9984>の携帯キャリア3社が後場急落。菅義偉官房長官がこの日、携帯電話料金は4割程度下げる余地があるとの発言をしたと伝わっており、料金引き下げによる業績への影響を警戒した売りが出たようだ。
株探ニュース