話題株ピックアップ【夕刊】(3):トヨタ紡織、レントラクス、テリロジー
■トヨタ紡織 <3116> 1,906円 -44 円 (-2.3%) 本日終値
トヨタ紡織<3116>が続落。SMBC日興証券が20日付で、投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を2500円から2250円へ引き下げており、これが弱材料視されたようだ。同証券では、19年3月期の会社予想営業利益620億円は保守的と判断する一方、会社側に将来に向けた費用を積極的に投入する姿勢が強く感じられることから、同証券予想を同680億円から650億円へ下方修正している。また、20年3月期についても同750億円から690億円へ、21年3月期も同800億円から720億円へ下方修正した。
■あい ホールディングス <3076> 2,227円 -21 円 (-0.9%) 本日終値
あい ホールディングス<3076>が軟調。大和証券は20日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。目標株価は3020円から2480円に見直した。18年6月期の連結営業利益は前の期比6%増の89億8400万円と会社計画(95億円)に未達で、同証券予想の91億7000万円にも届かなかった。また、19年6月期の同利益も95億円の計画と同証券の従来予想99億円を下回った。IoT関連での先行投資負担が継続し、利益成長を圧迫している。引き続き、セキュリティーでの自社導入機のリプレース需要により、安定的な拡大が継続していくとみているが、先行投資負担により全体の利益成長期待は後退していることを懸念している。
■三菱UFJ <8306> 668.1円 -5.1 円 (-0.8%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社がいずれも4日ぶり反落。ここ戻り歩調にあったものの、きょうは全体軟調相場のなか売りに押された。トランプ米大統領が利上げを続けるパウエルFRB議長の金融政策に不満の意を表明したことで、FRBによる金融引き締め政策の継続性にやや不透明感が出ている。前日に米10年債利回りは2.81%台まで低下しており、メガバンクにとっては米金利上昇に伴う米国事業での運用環境改善に対する思惑が後退した。
■トヨタ自動車 <7203> 6,724円 -36 円 (-0.5%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>はやや売りが先行。米国ではトランプ大統領が利上げを継続するパウエルFRB議長の政策に不満を表明したことが伝わっており、FRBによる金融引き締め政策の継続性に対し不透明感が浮上。これを背景に米長期金利が2.81%台まで低下しており、外国為替市場では日米金利差縮小思惑から円が買われる形となった。足もとは1ドル=109円台に入るなどドル安・円高基調を強めており、為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算改善期待の後退から株価にはネガティブに働いている。ただ、同社株は8月に入り調整色を強めていたこともあり、目先値ごろ感からの押し目買いも入り下げ幅は限定的なものにとどまっている。大手各社が相次いで中国での生産能力強化を図る動きをみせていることなども株価に影響を与えている。
■レントラックス <6045> 950円 +123 円 (+14.9%) 一時ストップ高 本日終値
レントラックス<6045>は一時ストップ高。同社は成果報酬型のネット広告を展開、新規顧客の開拓を進め業績は好調に推移している。前日引け後に発表した7月の売上高が前年同月比50.7%増の9億2700万円と5割強の伸びを示したことでポジティブサプライズとなった。なお、パートナーサイト運営者数は前月に比べ359人増加している。
■アイティメディア <2148> 754円 +88 円 (+13.2%) 本日終値
アイティメディア<2148>が3連騰。IT系のネットメディアを運営して広告収入を得るビジネスモデルで、ソフトバンクグループに属する強みで積極的な提携戦略などにより業容を広げている。同社が4月に設立したソフトバンク系企業との合弁会社「アイティクラウド」はクラウド製品をはじめとするIT製品のレビューメディア事業を展開するが、7月に米国のG2 Crowdと日本国内での法人向けITレビュープラットフォーム事業で業務提携している。
■テリロジー <3356> 970円 +39 円 (+4.2%) 本日終値
テリロジー<3356>が4日ぶり反発。今月10日から一気に水準を切り上げ、16日取引時間中に1090円の高値まで買われ、約12年ぶりの高値圏に浮上した。その後は利益確定の動きが顕在化し反落したが、900円近辺では買い板が厚くリバウンドに転じてきた。世界的にサイバー攻撃に対する警戒感が強まるなか、最近では、中国がロシアに倣って近隣諸国への“サイバー政治介入”に向けた技術開発に乗り出しているとの観測が浮上、安全保障の見地からもサイバーセキュリティーの強化は国家レベルでも喫緊の課題となっている。同社はセキュリティー関連製品やIPサーバーなどの輸入販売商社で、標的型攻撃の対策ソリューションなどで強みを持っている。大株主に絡む株式需給面からの思惑も底流しており、マーケットの注目度が高い。
■東都水産 <8038> 1,997円 +65 円 (+3.4%) 本日終値
東都水産<8038>が後場急動意。午後1時ごろに自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の自社株買いは、上限を8万株(発行済み株数の1.98%)、または2億円としており、取得期間は8月22日から来年2月28日まで。資本効率の向上および機動的な資本政策の遂行を可能にするとともに、株主還元の充実を図ることが目的としている。
●ストップ高銘柄
ハリマビステム <9780> 3,875円 +700 円 (+22.1%) ストップ高 本日終値
クリエアナブキ <4336> 635円 +100 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
日本テレホン <9425> 726円 +100 円 (+16.0%) ストップ高 本日終値
メディアシーク <4824> 728円 +100 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
以上、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース