【杉村富生の短期相場観測】 ─ 日経平均株価は1月高値奪回を狙う!

市況
2018年9月2日 9時15分

「日経平均株価は1月高値奪回を狙う!」

●もみ合いゾーン離脱のタイミング迫る!

そう、転機は一瞬にして訪れる。8月23日がそうだったのではないか。

株式市場は3月以来、基本的に狭いレンジでのもみ合い(ボックスゾーンの動き)を続けてきた。しかし、いよいよ上放れのタイミングを迎えつつある。秋相場では 日経平均株価が1月23日の高値(2万4129円)を奪回するだろう。

すでに、大泉製作所 <6618> [東証M]、ZUU <4387> [東証M]、双信電機 <6938> など、大きく売り込まれていた銘柄が猛反発をみせている。ショート(売り方)筋が買い戻しを急いでいるようだ。テーマ性を有する、イー・ガーディアン <6050> 、MTG <7806> [東証M]もそうだろう。もちろん、個人も参戦している。

主軸株では、ソニー <6758> 、中外製薬 <4519> が抜群に強い。これらの銘柄には機関投資家の買いが継続している。ともに、面白い展開となろう。当コラム一貫注力の青山財産ネットワークス <8929> [東証2]、スマートバリュー <9417> [東証2]は一段高が期待できる。

中期的な日経平均の上値メドについては、2万5600円絡みの水準を想定している。現在、日経平均の1株利益は1720円だ。これを世界平均PER(14.9倍)に買うと、2万5600円となる。

●中・長期的に株高を示唆する4つのポイント!

NYダウはPER16.6倍に買われている。恐らく、早い段階に1月26日の史上最高値(2万6616ドル)を上回るだろう。かりに、日経平均をPER16.6倍に買うと、2万8500円強となる。まあ、これは数年先の“お楽しみ”になろう。

さらに、この見方(筆者の持論)は相場急落時に紹介しようと考えていたのだが、ここで持ち出すことにする。要するに、中・長期的な株高シナリオの根拠だ。具体的には4点ある。

すなわち、(1)企業の稼ぐ力、(2)円高対応力、(3)日本株の出遅れ、(4)イノベーション革命…である。稼ぐ力についてみると、日経平均は1996年6月26日に2万2666円(終値ベース)の戻り高値をつけている。この時点の上場企業の最終純益は5兆円だった。それが現在では46兆円に増えている。実に、9倍強である。これは企業価値の膨らみを意味する。

それなのに、株価が上昇しなかったのはROEの低さ(企業が内部留保に励むために株主資本利益率が上昇しない→日本企業の年間4兆~5兆円に対し、アメリカ企業の自社株買いは年間80兆円ペース)にあろう。

しかし、これは徐々に変わる。コーポレートガバナンス・コードにくわえ、アクティブな海外ファンドの登場が経営陣の意識改革につながる。すでに、その兆候がみられる。

2018年8月30日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.