話題株ピックアップ【夕刊】(3):ウエルシア、日野自、キーエンス
■ウエルシア <3141> 5,260円 +60 円 (+1.2%) 本日終値
ウエルシアホールディングス<3141>が続伸。イオン系ドラッグストア大手で、M&A効果で業界トップクラスに位置する。ここ好調に月次を伸ばし、前週末7日に発表した8月の既存店売上高も前年同月比4.4%増と好調だったことで、これを根拠に買いが優勢となった。同社は24時間営業の店舗数を拡大させ、調剤薬局併設店も増やしており、これが売り上げ伸びに反映されている。19年2月期営業利益は前年同期比10%増の318億円を計画するが、市場ではさらに上乗せされる可能性も意識されているもよう。
■日野自動車 <7205> 1,109円 +12 円 (+1.1%) 本日終値
日野自動車<7205>が7日ぶりに反発。東海東京調査センターが7日付で、投資判断を新規に「アウトパフォーム」とし、目標株価を1600円としたことが好材料視されたようだ。同センターでは、新興国市場を中心とした海外販売の拡大や、停滞期に向かう国内販売でのトータルサポートサービスの収益化、古河新工場の立ち上げとグローバル生産体制構築の完成などで、中期的に業績は拡大期に入る手前の局面と予想。19年3月期業績は会社側の3.3%営業増益予想に対して同センターでは同13.0%増を見込んでおり、続く20年3月期も21.1%増益を予想している。
■キーエンス <6861> 59,990円 +540 円 (+0.9%) 本日終値
キーエンス<6861>が4日ぶり反発したほか、ファナック<6954>、ダイフク<6383>などFA関連株が強さを発揮。足もと為替が1ドル=110円90銭近辺の推移と円安水準でもみ合っていることに加え、朝方、内閣府から発表されたGDP改定値が前期比年率換算で速報値3.0%増と速報値から上方修正され、市場コンセンサスも上回った。この背景には設備投資の好調があり、関連株の一角に追い風となった。
■三菱UFJ <8306> 672.4円 +4.2 円 (+0.6%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが頑強な値動き。前週末に発表された米8月の雇用統計は雇用者数の増加だけでなく、賃金の上昇が顕著であったことからFRBの金融引き締め政策を後押しするとの思惑が浮上、米10年債利回りは2.94%台まで急反発した。米国事業を展開する三菱UFJなどメガバンクは運用利ザヤ拡大に対する期待から買い優勢の展開となった。
■ソニー <6758> 6,245円 +15 円 (+0.2%) 本日終値
ソニー<6758>が高水準の売買代金をこなし、上値追い態勢を強めている。自社ソフト中心にゲーム部門の売り上げ好調、IoT時代が本格化するなか、イメージセンサーなどの需要拡大にも期待が高く、ここ継続的に海外投資家とみられる買いが観測されている。9日付の日本経済新聞が「(同社は)事業運営に必要な電力をすべて再生可能エネルギー由来に切り替える」と報じたことなども、目先の株価刺激材料となったようだ。
■エイチーム <3662> 1,737円 -360 円 (-17.2%) 本日終値 東証1部 下落率2位
7日に決算を発表。「今期経常は15%減益へ」が嫌気された。エイチーム <3662> が9月7日大引け後(15:00)に決算を発表。18年7月期の連結経常利益は前の期比14.9%増の47.3億円に伸びたが、19年7月期は前期比15.4%減の40億円に減る見通しとなった。
■丹青社 <9743> 1,061円 -139 円 (-11.6%) 本日終値 東証1部 下落率3位
丹青社<9743>が大幅4日続落。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(2~7月)連結決算が、売上高409億4600万円(前年同期比1.8%増)、営業利益28億5100万円(同2.0%減)、純利益19億4500万円(同2.0%減)となり、特に5~7月では72.0%営業減益となったことが嫌気された。公共投資の底堅い推移や企業の設備投資持ち直しの動き継続を背景に売上高は堅調に推移した。ただ、収益性の低い案件の影響で売上総利益率が低下したことに加えて、人件費の増加が利益を圧迫した。なお、19年1月期通期業績予想は、売上高790億円(前期比5.1%増)、営業利益47億円(同2.4%増)、純利益32億3000万円(同0.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■伊藤米久HD <2296> 759円 -46 円 (-5.7%) 本日終値
伊藤ハム米久ホールディングス<2296>が急落。SMBC日興証券は7日、同社株の投資評価を「1」から「3」へ2段階引き下げた。目標株価は1580円から730円に見直した。同証券では19年3月期の連結営業利益を従来の279億円から210億円(会社予想230億円)に、20年3月期の同利益を295億円から200億円に見直した。ハム・ソーセージの販売苦戦やニュージーランド子会社、アンズコ社の収益環境悪化に伴う利益水準の低下などを織り込んだ。ハム・ソーセージでは、主力の「アルトバイエルン」が不振なほか、アンズコ社は国際的な乳価高でカウミート供給量が細るなか、販売先の米国の牛肉市況の先安観が強まり利ザヤを取りにくく業績悪化が懸念されることなどを挙げている。
■ハイレックス <7279> 2,350円 -105 円 (-4.3%) 本日終値
ハイレックスコーポレーション<7279>は7日続落で年初来安値を更新。前週末7日の取引終了後、18年10月期の連結業績予想について、営業利益を127億6000万円から113億2000万円(前期比22.0%減)へ、純利益を87億2000万円から57億8000万円(同33.7%減)へ下方修正したことが嫌気された。販売予想の見直しを行った結果、売上高は2432億円から2456億円(同4.5%減)へ上方修正したが、米国、中国並びに韓国における韓国系自動車メーカー向け販売の低迷が長引き、海外子会社の収益性が悪化することが要因という。また、米子会社における品質関連費用の一部を将来負担する可能性が高いことから、製品保証引当金繰入額を特別損失に計上したことも利益を押し下げる。なお、同時に発表した第3四半期累計(17年11月~18年7月)決算は、売上高1890億9300万円(前年同期比3.1%減)、営業利益91億600万円(同28.4%減)、純利益43億4800万円(同49.8%減)だった。
■アイル <3854> 1,059円 +150 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
アイル <3854> [東証2]がストップ高。7日大引け後に発表した18年7月期の連結経常利益は前の期比20.0%増の5.4億円で着地。続く19年7月期も前期比31.9%増の7.2億円に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は主力の販売・在庫管理システムや複数ネットショップ管理システムの導入企業が伸び、売上高は初の100億円大台乗せを見込む。前期に引き続いて生産性向上に取り組むことも大幅増益に貢献する。併せて、前期の年間配当を18円→20円に増額し、今期は12円と株式分割を考慮した実質配当は20.0%増配とする方針としたことも支援材料となった。同時に21年7月期に経常利益10.2億円を目標とする中期経営計画も発表している。
■エキサイト <3754> 799円 +100 円 (+14.3%) ストップ高 本日終値
エキサイト<3754>がストップ高。インターネット関連サービス会社のXTech(東京都中央区)の子会社であるXTech HPは7日、エキサイトの完全子会社化を目指しTOBを実施すると発表。この日はTOB価格875円にサヤ寄せする格好となった。買い付け予定株数は630万9676株で下限は420万6500株。買い付け期間は9月10日~10月24日。買い付け予定株数の上限は定めておらず、TOBが成立した場合、エキサイト株は上場廃止となる見込み。
●ストップ高銘柄
and factory <7035> 4,850円 +700 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
地域新聞社 <2164> 1,058円 +150 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
キムラ <7461> 758円 +100 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース