話題株ピックアップ【夕刊】(1):積化成、第一生命HD、コマツ
■積水化成品工業 <4228> 1,102円 +121 円 (+12.3%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
積水化成品工業<4228>が急騰。同社はきょう、タイ子会社が同国内で2拠点目となる工場を新設し、高機能および汎用発泡プラスチック成形品の生産を開始したと発表。タイ子会社であるSekisui Plasticsは、主に梱包資材や部材を自動車部品メーカーに供給しており、工場新設は電気自動車(EV)シフトが世界的に加速するなか、部材の軽量化・安全性・断熱性能向上などに寄与できる素材への要望が高まっていることが背景。今後の販売計画は、2020年度にタイ全体で約40億円としている。
■エニグモ <3665> 1,813円 +197 円 (+12.2%) 本日終値
エニグモ<3665>が4連騰し年初来高値を更新。会社側が14日に発表した上期業績を受けて、SMBC日興証券が18日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を1910円から1980円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、上期業績を踏まえて業績予想を微調整しており、19年1月期の営業利益予想を18億2000万円から18億3000万円へ、20年1月期を同26億4000万円から26億5000万円へ上方修正。18年1月期下期から取り組んできたアクティブ会員の購入頻度向上策やサイトの機能向上策が実績となって結びついてきたことを評価すべきタイミングになったとしている。
■MARUWA <5344> 7,610円 +610 円 (+8.7%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
MARUWA<5344>が急反発。東海東京調査センターが18日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を9000円から9100円へ引き上げたことが好材料視された。同センターでは、19年3月期の営業利益を会社計画の98億円を上回る102億円(前期比11.4%増)と予想。セラミック部品事業で車載関連、半導体関連や5G関連向けの販売増加や製品価格の上昇、また、照明機器事業でLED需要の増加や、仕入れの見直し、経費の削減で増収増益を見込むためとしている。
■RPAホールディングス <6572> 14,220円 +880 円 (+6.6%) 本日終値
RPAホールディングス<6572>が後場上げ幅を拡大。同社はきょう、子会社のRPAテクノロジーズが、RPAスキルを身に着けた女性“RPA女子”の人材教育や支援ツールを手掛けるMAIAと業務提携したと発表。RPAテクノロジーズはこの提携で、これまでに培った豊富な知見やノウハウを、RPA女子の高度な実践型人材の育成・就労支援のために提供。今年度中にRPA女子1000人の輩出と、全国への進出展開を目指すとしている。
■鎌倉新書 <6184> 1,453円 +83 円 (+6.1%) 本日終値
鎌倉新書<6184>が大幅反発し連日の年初来高値更新となった。岩井コスモ証券が18日付で投資判断「A」を継続し、目標株価を875円から1650円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社では、40~60歳代を中心にライフエンディング(終活)に対する関心が高まっていることが、終活に関わる事業を展開する同社にとって追い風になると指摘。また、上期業績を受けて、19年1月期業績は会社予想の営業利益5億2000万円を上回り、同6億円になると予想している。さらに、高齢化社会の進展やインターネット利用者の増加を追い風に中期的な成長が期待できると見込んでいる。
■小松精練 <3580> 1,034円 +45 円 (+4.6%) 本日終値
合成繊維メーカーの小松精練 <3580> が3連騰。18日に放送されたテレビ東京系 経済ドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」で同社が紹介されたことが刺激材料となった。番組では「地震に負けない!革新技術」をテーマとし、耐震補強材として注目を集めている同社の熱可塑性炭素繊維複合材「カボコーマ・ストランドロッド」が取り上げられた。「カボコーマ・ストランドロッド」は先端素材の炭素繊維を芯地に使用し、外層を合成繊維や無機繊維でカバーリングしたもの。世界的建築家も注目していると紹介され、建築市場における利用拡大を期待する買いが向かったようだ。
■第一生命HD <8750> 2,301.5円 +93 円 (+4.2%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>が大幅高。米長期金利が上昇傾向を強め、前日の米10年債利回りは3%台を超え4カ月ぶりの水準に達したほか、超長期債である米30年債利回りも大幅上昇で3.20%台まで水準を切り上げている。これは2014年7月以来、実に4年2カ月ぶりとなる。長期運用を行う大手生保にとって米国事業での運用利ザヤ拡大への期待が高まっている。また、国内に目を向けても10年債利回りが0.120%と1カ月半ぶりの高水準。きょうの日銀金融政策決定会合の結果はあまり注目されていないものの、金利上昇傾向にあるなか、収益環境が改善傾向にあることが意識されている。
■コマツ <6301> 3,282円 +119 円 (+3.8%) 本日終値
コマツ<6301>がマドを開けて4連騰、5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現に加え、株価は中期トレンドの分水嶺である75日移動平均線を上回ってきたことで、トレンド転換を印象づけている。米中貿易摩擦問題の余波で8月以降は調整局面を強いられていたが、トランプ米政権による対中追加関税第3弾の発動決定で目先悪材料出尽くしとの見方が強まった。前日は中国・上海株市場も1.8%高と急反発しており、目先空売りの買い戻しとリターンリバーサル狙いの買いが厚みを増している。
■三井不動産 <8801> 2,636.5円 +85 円 (+3.3%) 本日終値
三井不動産<8801>や三菱地所<8802>、住友不動産<8830>といった不動産株が高い。国土交通省が18日発表した18年7月1日時点の基準地価が、前年比で27年ぶりに上昇に転じたことが好感された。訪日外国人客(インバウンド)需要にも乗り、店舗やホテルなどの立つ商業地が上昇した。住宅地はマイナス幅が縮小した。今後の見通しに関して、大手証券では「底堅い景気動向やインバウンド需要、低金利環境の継続などを背景に、三大都市圏を中心に全国的な地価は上昇基調で推移する」と予想している。
株探ニュース