【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 「“楽月”で弾みつけ“平成最後の勝負どころ”へ!」
「“楽月”で弾みつけ“平成最後の勝負どころ”へ!」
●米経済成長が続く限り、株高も継続
日経平均株価は週末21日、2万3900円台まで買われる場面があった。2万3000円台には乗せても、上抜くのには手間取るのではないか。こう見ていたが、実際にはあっさりクリアしてしまった。
そればかりか、いまでは上昇ピッチの早さを懸念しなければならないほどだ。
9月相場は例年、結果的には仕込みの時期になるのだが、方向感が定まらず投資しにくい。そのため、9月相場のことを、私は「苦月相場」と表現するほどなのだが、今年はまったくその必要がない。
「楽月」になっている。
背景になっているのは米国市場の強さだ。なんと NYダウが、またまた史上最高値を更新した。
トランプ政権に対する批判は相変わらず多く、米中貿易戦争は終結する見通しが立たない。それにもかかわらず米国市場は堅調そのもので、NYダウが史上最高値を更新するというのは、一般的には納得しがたいところがあるのではないだろうか。
株式投資をしていない人から、時々、「いま、株はどうなんですか」と聞かれることがある。「一時低迷してましたけど、最近よく上がっていますよ」と答えると、10人中10人が怪訝な表情をみせる。そして「世の中こんなにいろいろ問題があるのに、ですか。特にアメリカなんか、変な大統領で大変ってとこなのに。株って分からないものですね」で終わる。
しかし、投資する立場からは、もちろん状況は180度違ってみえる。いろいろ問題はあるように感じてしまうものの、肝心なのは米国経済であり、それはスローぺースでの成長拡大を続けている。これがある限り、株式市場も水準を高めるとみるのが自然だ。
●迎える「平成最後の年末相場」
米国経済の堅調な成長は、発表されたばかりの主要な経済指標をみても明らかだ。9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は大幅に上昇し、市場予想を上回っていたし、週間の新規失業保険申請件数もほぼ49年ぶりの低水準だった。
このような状況を背景に、東京市場はすでに年末相場に入っていると見てよい。しかも、今年の年末相場は、「平成最後の年末相場」となる。株式投資家たるもの、ここは何としても勝って終わらなければならない。
ということで、ここでの注目銘柄。まずは、東証1部で利回りが最も高い6%台となっている松井証券 <8628> だ。3番手につけるのが日産自動車 <7201> の5.16%であり、株価は目先高いが、小反落を拾っておけば報われる確率が高い。話題のプロテニスプレーヤーの大坂なおみ選手といち早くスポンサーシップ契約も結んでいる。
オリンピック開催が近づいていることでスポーツ、健康への関心が高まることを考えるとフィットネスクラブ経営のセントラルスポーツ <4801> も着実高が見込める。
海外需要への依存度が低い企業への投資は引き続き魅力的で、ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> 、イオン <8267> などの押し目も見逃さないようにしたい。
ネットでの印刷仲介ビジネスサイト「ラクスル」を運営するラクスル <4384> [東証M]、そしてクラウドを活用し企業の清算業務を代行する「楽楽精算」や「楽楽明細」が好調なラクス <3923> [東証M]が魅力的だ。社名が極めて似通っていて紛らわしいが、前者はラクスル、後者はラクスだ。念のために(笑)。
最後にERPソフト(企業の製造・物流・販売・人事・財務会計など基幹業務を総合管理するソフト)に強いオロ <3983> にも注目しておきたい。
2018年9月21日 記
株探ニュース