話題株ピックアップ【夕刊】(2):武田、アンジェス、GMO-FH
■日経レバ <1570> 23,300円 +470 円 (+2.1%) 本日終値
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は全市場を通じ断トツの売買代金をこなし一時400円を超える上昇をみせた。日経平均株価に連動するETFでボラティリティが2倍の値動きに設定されていることから、全体相場の振れ幅が大きくなると個人投資家の短期売買対象として物色人気を集める傾向がある。日米首脳会談やFOMCを前に全体相場は値動きが荒くなる可能性も意識されている。きょうは、日経平均が約160円分の配当落ち分を吸収してプラス圏を維持する強さをみせており、これを受けNF日経レバも上値追い基調が続く状況。
■武田薬品工業 <4502> 4,835円 +78 円 (+1.6%) 本日終値
武田薬品工業<4502>が続伸。大和証券は25日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げた。目標株価は5600円(従来6000円)とした。業績予想にアイルランドの大手製薬会社シャイアー買収を織り込んだ。株価はシャイアー買収検討が明らかになってから大きく下落した。しかし、同証券ではシャイアーの買収で1株当たり利益は大きく変わらないと判断。買収完了後に武田が買収効果を詳しく説明し、統合作業も順調に進めば不透明感は後退し、割安感が着目されやすくなることから、株価は回復する公算が大きいとみている。
■コンドーテック <7438> 1,146円 +12 円 (+1.1%) 本日終値
コンドーテック<7438>が小幅に3日続伸。岩井コスモ証券は25日、投資判断「A」を継続するとともに目標株価は1170円から1290円に引き上げた。同社は土木、建築を中心に幅広い分野に資材を供給する商社。第1四半期(4~6月)は企業の設備投資や公共工事が底堅く推移するなか、鉄構資材の販売が伸びた。同期の連結営業利益は前年同期比24%増の8億9100万円と好調だった。今夏は国内で自然災害が多発しており、復旧・復興需要が利益を押し上げるとみられる。同社は土のう袋やブルーシートなどを手掛け、今後も防災関連資材への需要が高まるとみている。19年3月期の同利益は会社予想37億3300万円に対し37億5000万円(前期比6%増)とわずかだが増額修正を予想。20年3月期の同利益は40億円を見込んでいる。
■東洋建設 <1890> 469円 +3 円 (+0.6%) 本日終値
東洋建設<1890>は9日続伸。海洋土木の大手で海外ではケニアでのODA案件の港湾工事獲得で今後の収益寄与が期待されている。国内では護岸の耐震化工事が好調なほか、今期受注した大型案件の進捗が収益を押し上げる見通し。「19年3月期営業利益は会社側が予想する82億円を7億円程度上振れし89億円程度が見込まれる」(中堅証券情報部)という見方が出ている。
■アンジェス <4563> 526円 -82 円 (-13.5%) 一時ストップ安 本日終値
アンジェス<4563>が急反落。同社は大阪大発のバイオベンチャーで遺伝子医薬品の開発を手掛けている。25日取引終了後、三田証券を割当先とする第三者割当で行使価額修正条項付き新株予約権を発行することを発表、これによる需給悪化懸念から売りが集中した。株価は前日までストップ高を交え6日続伸で、前日の高値まで約44%も上昇させていた。
■わらべ日洋 <2918> 2,078円 -247 円 (-10.6%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
わらべや日洋ホールディングス<2918>が急落し、年初来安値を更新した。同社は25日取引終了後に、19年2月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを従来の40億円から15億円(前期比59.8%減)に下方修正したことが嫌気されたようだ。売上高予想も2246億円から2177億円(同0.6%減)に減額修正。足もとで水産加工品の取扱高が計画を下回っているほか、人件費や物流コストなどが上昇していることが影響するとしている。
■GMO-FH <7177> 850円 -67 円 (-7.3%) 本日終値
25日、GMOフィナンシャルホールディングス <7177> [JQ]が親会社のGMOインターネット <9449> による2000万株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限300万株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数は最大で2300万株と発行済み株式数の19.2%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は10月3日から9日までのいずれかの日に決定される。
■三菱UFJ <8306> 716.3円 -11.4 円 (-1.6%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がいずれも軟調。前日の米国株市場ではNYダウが続落したが、そのなかゴールドマン・サックス、シティグループ、JPモルガン、バンク・オブ・アメリカなど大手金融株が軒並み軟調だったこともあり、東京市場でもメガバンクに売り優勢となった。三菱UFJ、三井住友、みずほ3社ともは前日まで7日続伸と上昇基調が続いていたことで利益確定の動きが出やすいタイミングにあった。
■トヨタ自動車 <7203> 7,030円 -92 円 (-1.3%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は3日ぶり反落。ここ為替の円安基調などを背景に株価は底放れの動きをみせていたが、日米間の貿易協議や首脳会談を控え、最大の輸出品目である自動車の扱いがどうなるかに注目が集まっており、この結果を見極めたいとの思惑が目先筋の利益確定売りに映し出されている。なお、足もとドル・円相場は1ドル=113円近辺まで円安が進行しているが、同社の19年3月期通期想定為替レートは106円と実勢よりも7円も厳しめに設定されていることで、収益面では大幅な増額余地につながる。
株探ニュース