4日の米国市場ダイジェスト:NYダウは200ドル安、金利上昇への警戒感広がる
■NY株式:NYダウは200ドル安、金利上昇への警戒感広がる
米国株式相場は下落。ダウ平均は200.91ドル安の26627.48、ナスダックは145.57ポイント安の7879.51で取引を終了した。米長期金利が7年ぶりの高水準となり、株価収益率(PER)の高い銘柄を中心に売りが先行。ダウが連日最高値を更新していることから、利益確定の動きも広がり、終日下落となった。セクター別では、銀行や電気通信サービスが上昇する一方で耐久消費財・アパレルやメディアが下落した。
米国債利回りの上昇で、検索大手のアルファベット(GOOGL)、ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)、動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)など主要ハイテク株が下落。携帯端末のアップル(AAPL)とネット小売のアマゾン(AMZN)は、ハードウェアに組み込まれたチップから中国によるスパイ活動を受けていたとの一部報道を否定したものの軟調推移。家具小売のピア・ワン・インポーツ(PIR)は、決算内容が嫌気され売られた。一方で、書店のバーンズ・アンド・ノーブル(BKS)は、身売り検討が報じられ20%超の大幅上昇。アルコール飲料のコンステレーション・ブランズ(STZ)は、決算内容が好感されたほか、カナダの大麻業者への約40億ドルの投資にも自信を示し堅調推移となった。
明日の雇用統計では、非農業雇用者数が18.5万人増、失業率は3.8%増が予想されている。予想を上回る内容となれば、長期金利上昇への警戒感が一段と高まるだろう。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:欧米株安を意識してリスク回避の円買い強まる
4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、114円21銭から113円63銭まで下落し、113円94銭で引けた。世界的な金利上昇が経済成長に影響を与えるとの警戒感が高まり、欧米諸国の株式は総じて下落したことから、リスク回避の円買いが再燃した。株安を受けて米債利回りは伸び悩み、ドル買いは一段落した。
ユーロ・ドルは、1.1543ドルまで上昇後、1.1493ドルへ反落し、1.1514ドルで引けた。クーレ欧州中央銀行(ECB)理事の発言「緩やかに物価圧力が積みあがっている」を受けて、ユーロ買いが再燃。ユーロ・円は、131円58銭から130円75銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2982ドルから1.3041ドルまで買われた。欧州連合(EU)と英国の離脱協議が最終段階を迎え、合意形成への期待でポンドのショートカバーが優勢となった。ドル・スイスは、0.9892フランへ下落後、0.9934フランまで反発。
■NY原油:大幅反落で74.33ドル、金利上昇の影響を警戒した売りが入る
NY原油先物11月限は大幅反落(NYMEX原油11月限終値:74.33 ↓2.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比-2.08ドルの74.33ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時73.88ドルまで売られた。原油供給不足に対す市場の警戒感は消えていないが、世界的な金利上昇によって経済成長は鈍化し、この影響で原油需要は減少するとの思惑が浮上したことが要因。欧米諸国の株安も売り材料となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 30.43ドル +0.43ドル(+1.43%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.27ドル +0.16ドル(+0.34%)
ゴールドマン・サックス(GS)227.48ドル -0.30ドル(-0.13%)
インテル(INTC) 48.13ドル -0.63ドル(-1.29%)
アップル(AAPL) 227.99ドル -4.08ドル(-1.76%)
アルファベット(GOOG) 1168.19ドル -34.76ドル(-2.89%)
フェイスブック(FB) 158.85ドル -3.58ドル(-2.20%)
キャタピラー(CAT) 156.75ドル -1.47ドル(-0.93%)
アルコア(AA) 43.11ドル +0.22ドル(+0.51%)
ウォルマート(WMT) 94.21ドル +0.14ドル(+0.15%)
スプリント(S) 6.53ドル +0.03ドル(+0.46%)
《HT》
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