ソフトバンクG急落も日本株売りの流れではなく【クロージング】

市況
2018年10月15日 16時02分

15日の日経平均は大幅に下落。423.36円安の22271.30円(出来高概算14億株)で取引を終えた。12日の米国市場では、NYダウ、ナスダックともに上昇したが、シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の22550円と弱い動きとなる中、売り先行の展開。さらに、ムニューシン米財務長官は、自国通貨を安く誘導するのを禁じる「為替条項」を日本との通商協定でも盛り込むことが「米国の目標だ」と述べたほか、ドイツ州議会選挙で、メルケル政権の与党が大幅に議席を減らしたことが嫌気され、寄り付き後もじりじりと下げ幅を広げている。先週末に75日線レベルまでリバウンドをみせていたソフトバンクG<9984>だが、結局は同線に跳ね返される格好から7%を超える下げとなり、センチメントを悪化させた。週明けの米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードの強い中、断続的なインデックス売りに押される格好となり、大引け間際には22261.92円まで下げ幅を拡大させている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1800を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは鉱業、空運のみが上昇となり、31業種が下落。情報通信の下落率が3%を超えたほか、ガラス土石、輸送用機器、食料品、銀行、倉庫運輸、精密機器、その他製品の弱さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクGのほか、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、テルモ<4543>、資生堂<4911>が重石に。

日経平均は終値ベースでは8月21日以来の22300円を下回っている。9月の直近安値水準でのボトム形成が意識されているものの、終値ベースでは8月安値が意識されやすいところである。ただし、出来高が14億株程度にとどまっており、模様眺めムードの強いところで断続的なインデックス売りによって下げ幅を拡大させており、先週の段階で目先的な売りは一巡している感はある。

また、ソフトバンクGへの売りが目立つが、ショートポジションが積み上がっているとみられ、指数インパクトの大きさから日経平均の下押しにつながっている。ただし、日本株売りの流れではなく、割安感のある銘柄や業績に安心感のある銘柄などへは、押し目拾いの好機となる可能性がある。米決算や中国の経済指標を見極めたいとする模様眺めの中ではイレギュラー的な価格形成にもなりやすいところであるが、冷静な対応が必要である。

《AK》

提供:フィスコ

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