利益成長【青天井】銘柄リスト〔6-8月期〕 19社選出 <成長株特集>

特集
2018年10月18日 20時04分

小売業が多くを占める18年6-8月期(3ヵ月決算)の決算発表がほぼ出そろった。本特集では、6-8月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が"青天井"状況になっている銘柄にスポットライトを当てた(10月18日現在)。

下表では、本決算月にかかわらず、18年6-8月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している19社を選び出し、6-8月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったトーヨーアサノ <5271> [東証2]は関東圏を中心に主力のコンクリートパイルや工事案件の受注が拡大し、6-8月期(第2四半期)経常利益は7.5億円と四半期ベースの過去最高益を2.2倍も上回って着地。業績好調を踏まえ、9月26日に通期の経常利益予想を大幅上方修正したが、上期(3-8月)実績の修正した通期計画に対する進捗率は86.5%と高水準で、再度の上方修正が期待できそうだ。

2位に入った店舗メンテナンスを手掛けるシンメンテホールディングス <6086> [東証M]は新規顧客の獲得に加え、既存顧客のサービス対象店舗数とメンテナンスの対象種類が増加し、4四半期ぶりに過去最高益を更新した。3位の技研製作所 <6289> は防災・減災需要の高まりを追い風に、主力の杭圧入引抜機の販売が大きく伸び、6-8月期(第4四半期)経常利益は四半期ベースの最高益を67.5%も上回る27.5億円に拡大して着地。あわせて発表した19年8月期の同利益は前期比7.1%増の65億円と5期連続で最高益更新を更新する見通しだ。

4位のGunosy <6047> は情報アプリ「ニュースパス」「ルクラ」を中心にダウンロード数が増加し、広告収入が大きく伸びた。自社メディア広告や提携先に広告を配信するアドネットワークの売上増加に加え、子会社ゲームエイトの業績好調も収益拡大に貢献した。第1四半期(6-8月)業績の好調に伴い、早くも通期計画の上方修正に踏み切っている。続く5位のユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> は主力のコンビニ事業でサークルKサンクスからファミリーマートへブランド転換した店舗の収益力が向上した。また、不採算店舗の閉鎖による販管費減少に加え、香港スーパー事業の売却益を計上したことも利益を押し上げた。

10位に入ったリソー教育 <4714> の6-8月期(第2四半期)経常利益は前年同期比10.3%増の12.6億円に伸び、四半期の過去最高益を26四半期ぶりに塗り替えた。個別指導塾「TOMAS」部門で開拓余地のある首都圏で小規模なサテライト校の新規開校を進めたほか、名門の幼稚園・小学校受験指導など幼児教育部門の生徒数が増加したことも利益拡大に大きく貢献した。株価は全体波乱相場に逆行し、約5年5ヵ月ぶりの高値圏を快走する展開が続く。

そのほか、セントラル警備保障 <9740> 、乃村工藝社 <9716> 、ピックルスコーポレーション <2925> の株価も頑強で決算発表後に上場来高値を更新している。セントラル警備保障は昨年末から開始した沖縄の海上警備が寄与したうえ、鉄道関連向けの臨時警備が大きく伸び、6-8月期(第2四半期)の経常利益は2四半期連続で過去最高益を更新した。上期業績の通期計画33.7億円に対する進捗率は61.7%に達しており、業績上振れが期待される。

店舗施工・ディスプレーで国内最大手の乃村工芸社は企業ショールームやオフィスなどの大型好採算案件が増加したほか、原価低減を進めたことも利益成長を後押しした。また、ピックルスはリニューアルした「ご飯がススム キムチ」シリーズを中心としたキムチ製品の販売が好調だったことに加え、原材料価格が安定推移したことも利益拡大の要因となった。

   ┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名    上振れ率 6-8月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<5271> トーヨアサノ    122   751   339   77.0   1260   712  9.0

<6086> シンメンテ    71.4   252   147   50.4    504   335 43.3

<6289> 技研製      67.5  2750   1642   7.1   6500   6069 21.6

<6047> Gunosy   39.2   792   569   40.4   2722   1939 29.7

<8028> ユニファミマ   32.7  27804  20959   29.3   67100  51888 40.9

<3547> 串カツ田中    25.1   234   187   26.9    660   520 75.0

<3647> ジー・スリー   19.5   600   502   8.8    816   750 12.2

<4187> 大有機      16.3  1157   995   16.8   3928   3364 12.2

<3385> 薬王堂      10.5  1294   1171   1.0   4110   4071 25.5

<4714> リソー教育    10.3  1264   1146   26.2   2700   2139 33.2

<2292> SFOODS    8.5  3295   3038   8.9   12500  11482 18.2

<3549> クスリアオキ    5.0  3608   3435   7.0   13500  12612 28.5

<9974> ベルク       4.7  3002   2866   2.9   10250   9963 17.2

<2809> キユーピー     2.8  10820  10526   6.4   34600  32511 20.3

<3382> セブン&アイ    1.3 111959  110554   4.5  408500  390746 20.2

<9740> CSP       0.6  1043   1037   61.1   3370   2092 38.1

<3391> ツルハHD     0.5  11645  11583   3.8   43190  41610 23.4

<9716> 乃村工芸社     0.4  2983   2972   1.5   8500   8373 24.6

<2925> ピックルス     0.2   546   545   14.6   1413   1233 18.2

※ 2017年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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