話題株ピックアップ【夕刊】(2):LINE、シャープ、メルカリ
■LINE <3938> 3,590円 -370 円 (-9.3%) 本日終値
LINE<3938>は大幅続落。24日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1~9月)連結決算が、売上高1512億1100万円(前年同期比24.7%増)、営業利益67億4500万円(同72.4%減)、最終損益60億6800万円の赤字(前年同期120億7400万円の黒字)と大幅減益となったことが嫌気された。広告収入が好調に推移し、無料対話アプリ「LINE」などのコア事業が大幅に伸長。また、「LINE Pay」なども順調に拡大し売上高は大幅増収となった。ただ、LINE PayやLINE Financial、LINE Clovaなど戦略事業への先行投資が膨らんだ。なお、18年12月期通期業績予想は引き続き非開示としている。
■シャープ <6753> 1,671円 -166 円 (-9.0%) 本日終値
シャープ<6753>は大幅反落し年初来安値を更新した。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、営業利益が460億円から465億円(同14.6%増)へ、純利益が360億円から400億円(同15.1%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、全般相場の下落もあって好反応は限定的のようだ。流通在庫を勘案し中国での液晶テレビ販売を抑制したことに加えて、台風による物流への影響などがあったことから、売上高は1兆3000億円から1兆1250億円(前年同期比0.9%増)へ下振れたが、体質改善が着実に進んでいることから利益面は計画を上振れたとしている。
■リョーサン <8140> 3,190円 -315 円 (-9.0%) 本日終値
リョーサン<8140>が大幅安。24日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、売上高を2580億円から2540億円(前期比微減)へ、営業利益を60億円から56億円(同1.1%減)へ、最終利益を40億円から28億円(同37.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。上期に為替差損が発生したことに加えて、下期に市況の減速が見込まれることが要因としている。
■メルカリ <4385> 2,868円 -212 円 (-6.9%) 本日終値
メルカリ<4385>が大幅に6日続落。株価は2800円台にまで下落し、6月の株式上場時の公開価格(3000円)を割り込んだ。フリマアプリ最大手の同社は上場初日の6月19日に公開価格を67%上回る5000円で初値をつけた。しかし、その後は下落基調を続け、この日、下値メドとみられてきた公開価格をついに下回った。同社は11月8日に第1四半期決算を予定しており、その内容が注目されている。
■三井金属 <5706> 2,913円 -152 円 (-5.0%) 本日終値
三井金属<5706>、東邦亜鉛<5707>、住友金属鉱山<5713>、DOWAホールディングス<5714>、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>など非鉄セクターが安い。米中貿易摩擦の余波が企業収益見通しに反映され始めていることで、世界景気減速への不安心理がにわかに高まっている。非鉄や鉄鋼、海運などの市況関連は中国景気と連動しやすく、関連銘柄にはリスク回避の売りが集中している。
■ファーストリテイリング <9983> 54,400円 -2,830 円 (-4.9%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が急落、ソフトバンクグループ<9984>も反落し7月11日以来の9000円大台割れとなるなど値がさ株の下げが日経平均を押し下げた。全体相場はリスクオフ一色の急落展開を強いられた。先物を絡めた売り圧力の強い地合いで、裁定解消に伴う値がさ株の下げが目立つ。
■九電工 <1959> 3,920円 -175 円 (-4.3%) 本日終値
九電工<1959>が大幅反落し年初来安値を更新。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、営業利益が135億円から108億円(前年同期比18.6%減)へ、純利益が98億円から80億円(同17.3%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。売上高は従来予想の1650億円(同3.5%増)を据え置いたものの、工事売上高が減少したことで工事売上総利益額が減少したほか、完成引き渡しする工事が想定よりも減少し受注先との精算が下期にずれ込んだことなどにより、工事売上利益率が低下したことが影響。また、配電線工事において、九州電力<9508>からの発注などが下期にずれ込んだことなども響いたとしている。
■東京エレクトロン <8035> 14,020円 -625 円 (-4.3%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>などが軒並み安に売り込まれるなど、半導体関連株の下げが際立っている。前日の米株市場ではテキサス・インスツルメンツの決算発表で慎重な先行き見通しが嫌気され、半導体銘柄全般に売りが波及、フィラデルフィア半導体株指数は6.6%安と暴落した。このリスク回避の売り圧力が東京市場を直撃する形となった。
■ファナック <6954> 18,080円 -780 円 (-4.1%) 本日終値
ファナック<6954>が大幅安。きょうは一時900円を超える下げで1万8000円大台を割り込み年初来安値を大きく更新した。同社株が1万8000円台を割り込んだのは2016年11月以来、約2年ぶり。米中貿易戦争の余波で世界景気の減速懸念がくすぶるなか、中国向け輸出比率の高い機械セクターは向かい風が強い。きょうは、世界同時株安の流れの中で、中国・上海株市場や香港株市場も改めて下値を探る展開となっており、投資家マインドの悪化は同社株の見切り売りにも反映されている。
株探ニュース