8日の米国市場ダイジェスト:NYダウは10ドル高、FOMCを受けてもみ合いに
■NY株式:NYダウは10ドル高、FOMCを受けてもみ合いに
米国株式相場はまちまち。ダウ平均は10.92ドル高の26191.22、ナスダックは39.87ポイント安の7530.89で取引を終了した。朝方は、FOMC結果を見極めたいとの思惑からもみ合い小動きとなった。注目のFOMCでは政策金利が据え置かれたものの、経済活動の拡大継続や堅調な労働市場がインフレに寄与するとして利上げ方針の維持を示唆した。発表後に下落した後、下げ幅を縮小した。セクター別では、銀行やヘルスケア機器・サービスが上昇する一方でエネルギーやメディアが下落した。
原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移。カジノ・ホテル運営のウィン・リゾーツ(WYNN)は、CEOが10-12月期の業績悪化を示唆し、大幅下落。住宅建設会社のDRホートン(DHI)や半導体のクアルコム(QCOM)、ストリーミング端末のロク(ROKU)、決済サービスのスクエア(SQ)などは、決算内容が嫌気された。一方で、旅行口コミサイトのトリップアドバイザー(TRIP)は、決算内容が予想を上振れ大幅上昇。電気自動車のテスラ(TSLA)は、ロビン・デナム取締役を新会長に指名し買われた。
エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)は、マーケット終了後に7-9月期決算を発表し、売上高、一株利益ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル強含み、米利上げ継続姿勢確認
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円60銭から114円08銭まで上昇し、114円00銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利据え置きを決定。声明では、「暫定的な利上げを想定する」と、追加利上げを示唆したため、追加利上げを織り込むドル買いが一段と強まった。
ユーロ・ドルは、1.1447ドルから1.1352ドルまで下落し、1.1365ドルで引けた。ドイツの輸出減、欧州委員会による域内成長鈍化見通しを受けたユーロ売りが続いた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁も域内経済が良好としながらも、かなりの金融刺激策が依然必要だとの見方を示した。ユーロ・円は、130円09銭から129円39銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.3131ドルから1.3045ドルまで下落した。ドル・スイスは、1.0018フランから1.0071フランまで上昇した。
■NY原油:続落で60.67ドル、需給ひっ迫の可能性は一段と低下
NY原油先物12月限は続落(NYMEX原油12月限終値:60.67 ↓1.00)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-1.00ドルの60.67ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時60.40ドルまで下落した。主要通貨に対するドル高が進行したことや、需給ひっ迫の可能性は一段と低下していることが要因。石油輸出国機構(OPEC)は2019年における生産削減について議論するとみられているが、米国内の生産増加の思惑は残されており、原油先物の上値は一段と重くなっている。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 28.87ドル +0.33ドル(+1.16%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.43ドル -0.18ドル(-0.39%)
ゴールドマン・サックス(GS)231.65ドル +0.37ドル(+0.16%)
インテル(INTC) 48.99ドル +0.27ドル(+0.55%)
アップル(AAPL) 208.49ドル -0.73ドル(-0.35%)
アルファベット(GOOG) 1082.40ドル -10.99ドル(-1.01%)
フェイスブック(FB) 147.87ドル -3.66ドル(-2.42%)
キャタピラー(CAT) 131.39ドル -3.71ドル(-2.75%)
アルコア(AA) 36.38ドル -0.45ドル(-1.22%)
ウォルマート(WMT) 104.88ドル +0.56ドル(+0.54%)
スプリント(S) 6.26ドル -0.12ドル(-1.88%)
《SF》
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