利食い優勢の中、市場の関心はマザーズ指数に集まる/オープニングコメント

市況
2018年11月9日 8時29分

9日の日本株市場は、前日の大幅上昇に対する利益確定の流れが優勢になりそうだ。8日の米国市場はまちまちの展開だった。注目のFOMCでは政策金利が据え置かれたものの、経済活動の拡大継続や堅調な労働市場がインフレに寄与するとして利上げ方針の維持を示唆。想定内ではあるが、発表後には小動きとなっている。また、原油先物相場の下落や半導体大手のクアルコムが発表した決算が嫌気されたことも重石となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円安の22465円。円相場は1ドル114円台前半で推移している。

決算がピークを迎えているほか、週末要因もあって日経平均は22500円を挟んだこう着といったところである。クアルコムは10-12月期の予想は売上高が45億-53億ドルで、市場コンセンサス(55億7千万ドル)に届かなかった。これが嫌気され、8%を超える下落となっており、ハイテク株は手掛けづらいところであろう。

もっとも、昨日の400円を超える上昇局面においても、セクターをみると石油などエネルギー関連の他は、ややディフェンシブ系の上昇が目立ち、輸送用機器や電気機器の伸びの鈍さが目立っていた。そのため、米中間選挙のイベント通過によるアク抜けとはいかなかったようである。今回のFOMCでは経済見通しは公表されず、パウエル議長の記者会見も行われないため、想定内の結果として通過材料になりそうだ。

前日の上昇に対する反動が意識される一方で、イベント通過による押し目拾いを意識したスタンスに徐々にシフトする流れが期待されるところ。来週末までは決算が続くが、決算を通過している銘柄などへは見直しの流れに向かわせることになりそうだ。順調なリバウンドをみせているマザーズ指数は節目の1000Ptに接近。足元でサンバイオ<4592>がけん引役となっているが、指数インパクトが大きくなる中で、今後もファンドの資金流入が継続しやすいところ。日経平均は22500円処での攻防が続くとみられる中で、市場の関心はマザーズ指数の1000Pt回復に集まりやすい。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.