エレマテック Research Memo(3):3つの強みを有機的に連携・活用し、長期・安定的な収益成長を実現

特集
2018年12月7日 15時03分

■会社概要

3. 長期業績推移

エレマテック<2715>の長期的な業績推移を振り返ると、浮沈の激しいエレクトロニクス業界に身を置きながら、経済サイクルや製品サイクルなどの波を乗り越えて安定成長を果たしてきたことが一段と明確になる。2000年代初めは携帯電話関連で伸びたが、その中身はFPC(プリント配線版)の部材や基板実装、光学フィルムなどが主要な商材だった。2010年前後は地デジ移行などもあって液晶テレビ関連の部材が大きなビジネスとなった。また、2010年以降はスマートフォンやタブレットが急成長商品として台頭し、同社はそこに各種フィルム類やガラス類などを販売してリーマンショックからの迅速な回復と連続最高益の更新を達成した。ここ数年はスマートフォン市場が成熟化したことで一旦の業績の踊り場を迎えた形となっているが、次の成長のけん引役として自動車関連が着実に成長しつつあるほか、産業機器や医療機器など、従来と異なる市場向けのビジネスも拡大しつつある。

こうしたサイクルの波をまたいでの安定成長は、前述のように、1)多数の取引先と多種多様な取扱商材、2)成長市場をいち早く見つけてそこに柔軟かつ機敏に対応する適応力、の2つの特長・強みがあいまってもたらされたものであると弊社では考えている。また、忘れられがちであるが、これら2つの特長・強みを有機的に生かせる組織体制(そこには社風や経営陣の経営能力といった要素も含まれる)が存在している点も見逃せない。これは3点目の強みとも言えるだろう。これら3つの要素を兼ね備えたからこそ同社があるというのが弊社の見方だ。後述するように同社は中長期的戦略として商社の殻を突き破ってファブレスメーカー的な存在に近い独自の事業モデルの確立に挑もうとしている。この挑戦の成否に関してもこれら3つの特長・強みは重要な役割を果たすものと弊社では予想している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

《RF》

提供:フィスコ

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