話題株ピックアップ【夕刊】(2):アサヒ、ナブテスコ、トヨタ

注目
2018年12月25日 15時14分

■アサヒ <2502>  4,136円  -255 円 (-5.8%)  本日終値

アサヒグループホールディングス<2502>は反落し年初来安値を更新した。SMBC日興証券は21日、同社の目標株価を6400円から5800円に引き下げている。投資評価の「1」は据え置いた。酒税改正を踏まえ、キャッシュカウであるべき国内酒類事業の収益を安定化できるかどうかが懸念されるが、同社は食品大型株の中では業績に堅実感があることから株価は割安水準にあるとみている。同社はマーケティング戦略の改革を進めており、今後については国内酒類の収益改善策、欧州での成長戦略などが注目点として指摘。また、業界のリーダーである同社が率先して市場の収益性を改善させなければ、業界全体の秩序が一段と悪化する可能性もある、とみている。なお、18年12月期の連結営業利益は会社計画の2040億円に対して同証券では2119億円(前期比16%増)と上振れを予想している。

■ナブテスコ <6268>  2,227円  -137 円 (-5.8%)  本日終値

ナブテスコ<6268>が大幅安で3日続落し年初来安値を更新した。全般安に加えて、SMBC日興証券が21日付で、投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を3200円から2700円へ引き下げたことが嫌気されている。同証券では、ロボット向けの精密減速機の需要鈍化を主因に18年12月期営業利益予想を241億円から208億円に下方修正。19年12月期についても北米の自動車業界の設備投資の不透明感がぬぐえないとして同317億円から274億円と下方修正している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,079円  -337 円 (-5.3%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が大幅安で5日続落、300円を超える下げで6000円トビ台まで売り込まれ、大台攻防の様相を帯びてきた。6000円台割れは昨年7月初旬以来約1年5カ月ぶりとなる。世界的な株安と同時進行で外国為替市場でもドル高・円安基調が強まっている。足もとドル売りの流れが加速し1ドル=110円台前半に水準を切り下げており、109円台突入も意識させる場面。同社の今期想定為替レート(通期ベース)は1ドル=110円であり、実勢は為替メリットがほぼ解消する水準まで円高が進んでいることで、業績上振れ期待の後退が株価にも反映されている。

■ハイデイ日高 <7611>  1,904円  -105 円 (-5.2%)  本日終値

ハイデイ日高<7611>は7日続落で年初来安値を更新。22日付の日本経済新聞で「2018年3~11月期の単独営業利益は、前年同期比2%減の35億円強だったようだ」と報じられており、3~11月期として5年ぶりの減益となるとの観測が嫌気された。記事によると、根強い「ちょい飲み」需要に加えて、4月以降に一部商品を値上げした効果などで売上高は過去最高となったものの、正社員の賃金やパート・アルバイトの時給を引き上げたことで人件費が膨み、これが利益を圧迫したという。なお、決算発表は26日を予定している。

■国際石油開発帝石 <1605>  938.2円  -50.7 円 (-5.1%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、JXTGホールディングス<5020>がウリ気配で始まったのをはじめ資源開発関連や石油元売りセクターが総じて売り込まれた。米国株市場が下げ止まらないなか、原油市況もリスクオフの流れを映し下値模索が続いており、前日のWTI原油先物価格は3ドル超の下げで1バレル=42ドル53セントまで急落、これを背景に米株市場ではシェブロン、エクソンモービルともに3%を上回る下落となった。東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で関連銘柄への売り圧力が強い。

■AGC <5201>  3,230円  -170 円 (-5.0%)  本日終値

AGC<5201>は7日続落し年初来安値を更新した。三菱UFJモルガン証券は同社の業績予想の下方修正を踏まえ、目標株価を4800円(従来5200円)に引き下げたが、投資判断は「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ引き上げた。苛性ソーダの市況は12月中旬のトン当たり355ドルまで下落し、歴史的な低い水準となっている。苛性ソーダ市場において同社は高いシェアを誇っているが、株価はすでに織込み済み、とみている。また、ガラス部門の営業利益率は1.5%まで悪化したが、今後、生産性向上対策を進めていることで同利益率は4%台に回復するとみている。さらに、戦略製品のEUVマスクブランクスは想定以上にシェアを拡大していることから業績への寄与が期待される。18年12月期連結営業利益は1220億円(前期比2%増)、19年12月期の同利益は1280億円(今期推定比4.9%増)になる見通し。

■ファーストリテイリング <9983>  56,410円  -2,430 円 (-4.1%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンクグループ<9984>、ダイキン工業<6367>など日経225採用の値がさ株の下げがきつい。全体相場はリスク回避の売りが加速、日経平均は一時1000円を超える下げに見舞われたが、先物主導の売り仕掛けで裁定解消売りによる影響も大きい。

■三菱UFJ <8306>  520.1円  -22 円 (-4.1%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の下げ加速で5日続落、第一生命ホールディングス<8750>も3日続落でいずれも連日の新安値に売り込まれた。米国株市場の乱調が世界株安の流れに波及しており、保有株式の含み益減少などを背景に金融株への売り圧力が強まっている。前日の米株市場ではゴールドマン・サックス、JPモルガンなど大手金融株が軒並み安、下げ止まらない米長期金利を背景に売り圧力が強い。また、米10年債利回りは前日終値ベースで2.74%まで低下、3月下旬以来の低水準となっており、東京市場でも米長期金利下落に伴う運用環境の悪化が嫌気されている。

■日本郵船 <9101>  1,642円  -66 円 (-3.9%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>などが大きく売られた。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が、前週末21日時点で4日続落、12月5日以来の1300割れとなっている。中国経済をはじめ世界景気減速への警戒感が高まるなか、グローバルな物流ニーズの減退が海運セクターにはネガティブな思惑として反映されている。なお、郵船や商船三井はムーディーズが21日、いずれも格付けを引き下げており、これも嫌気売りを助長した。

■ニトリホールディングス <9843>  13,430円  -455 円 (-3.3%)  本日終値

ニトリホールディングス<9843>は3日続落。12月度(11月21日~12月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高は前年同月比4.2%増と6カ月連続で前年実績を上回ったが、全般相場の下落から好材料視する動きは限定的のようだ。12月度は、気温が例年並みに低下したことにより、こたつ関連商品や吸湿発熱素材を使用した「Nウォーム」シリーズが好調に推移。又、「ニトリFun!ウィーク」としてアプリ会員を対象にキャンペーンを実施した効果もあり、寝具・寝装品、フロアカバリングを中心にホームファッション商品全般が好調だった。、更に、家具では自社開発マットレス「Nスリープ」が引き続き好調に推移した。なお、全店売上高は同6.8%増だった。

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