話題株ピックアップ【夕刊】(2):信越ポリ、三菱ケミHD、リクルート
■信越ポリマー <7970> 677円 +42 円 (+6.6%) 本日終値
信越ポリマー<7970>が大幅続伸。26日の取引終了後、合成樹脂製品の製造・販売を手掛けるタイのハイミックス社の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の買収は、東南アジアでの事業拡大を進めるための生産拠点を確保するのが狙い。取得価額は非開示で、19年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■三菱ケミHD <4188> 839.6円 +49.7 円 (+6.3%) 本日終値
三菱ケミカルホールディングス<4188>が続伸。傘下の三菱ケミカルが26日の取引終了後、四日市事業所のリチウムイオン2次電池向け電解液の生産能力を現在の年1万1000トンから1万6000トンに増強すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。国内外で電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)の市場は急速に拡大しており、旺盛な需要に対応するため、製造ラインのデボトルネッキングや製品出荷・輸送の効率化製品検査工程におけるデジタル化投資などを行うという。また、これらの投資により、安全・品質管理レベルのさらなる向上を図るとしている。
■リクルート <6098> 2,759.5円 +161.5 円 (+6.2%) 本日終値
リクルートホールディングス<6098>が大幅続伸。今週25日には東証1部の1600強の銘柄が年初来安値を更新するなど、新安値銘柄が記録的に増加する悪地合いとなったが、同社株は2月14日につけた年初来安値2370円の安値を大幅に上回った水準で下げ止まるなど、安定した業績を背景に株価も下値抵抗力を発揮している。「19年3月期上期の業績は営業利益が前年同期比16.8%増と、同社の上場後では最も伸び率が高かった」(国内中堅証券)という。求人情報サイト「インディード」の成長が同社の収益に大きく貢献しており、20年3月期も同部門の売上高は4割を超える高い伸びが見込まれている。
■三益半導体工業 <8155> 1,264円 +67 円 (+5.6%) 本日終値
三益半導体工業<8155>が続急伸。26日の取引終了後に発表した第2四半期累計(6~11月)単独決算が、売上高470億9600万円(前年同期比39.4%増)、営業利益30億1100万円(同25.0%増)、純利益20億5000万円(同23.8%増)と大幅増益だったことが好感された。堅調な半導体デバイス需要に支えられ、主力の300ミリウエハーを中心に高水準の生産を継続したほか、生産性の向上と原価低減を推進したことが寄与した。また、産商事業で自社開発製品およびその他の取り扱い商品の拡販に努めたことも貢献した。なお、19年5月期通期業績予想は、売上高900億円(前期比21.3%増)、営業利益54億5000万円(同21.1%増)、純利益37億円(同20.5%増)の従来見通しを据え置いている。
■アイシン精機 <7259> 3,825円 +195 円 (+5.4%) 本日終値
26日に発表した「デンソーらと合弁設立へ」が買い材料。デンソー <6902> と電動化の普及に向けた駆動モジュール開発・販売の合弁会社を来年4月に設立。また、デンソー、ジェイテクト <6473> 、アドヴィックスと自動運転の普及に向けた統合制御ソフト開発の合弁会社を設立する。
■ソフトバンクグループ <9984> 7,280円 +333 円 (+4.8%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が7日ぶり急反発。ここ全体リスクオフ相場の流れのなかで下値模索が続いていたが、目先は買い戻しが加速。先物主導の裁定買いが株価の押し上げ要因となっているほか、前日の米国株市場ではNYダウが1000ドル超の過去最大の上げ幅で急反騰、同社が保有するエヌビディアなど株式含み益の回復も追い風となっている。
■ステラ ケミファ <4109> 2,594円 +115 円 (+4.6%) 本日終値
ステラ ケミファ<4109>が続伸。半導体洗浄用などに使うフッ素化合物の大手で圧倒的な国内シェアを誇るが、足もとの業績は好調ながら、半導体市況の先行き不透明感から株価は下げ基調を強めていた。しかし、米国と中国の間でハイテク製品を巡る摩擦が強まるなか、「その核となる半導体製造で高純度のフッ素系化合物の争奪戦に発展するとの思惑」(市場関係者)を指摘する声もあり、同社の株価を刺激する可能性もある。
■東京海上 <8766> 5,236円 +230 円 (+4.6%) 本日終値
東京海上ホールディングス<8766>が大幅高。東海東京調査センターが26日付で投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を5450円から7100円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。同センターでは、グループの利益指標である修正純利益を自然災害の影響で前年比10.7%減の3050億円と予想。ただし、単年度10%程度の減益は、平均的な修正純利益の水準に与える影響は限定的で許容範囲内と判断している。また、同社は18年11月19日に、機動的な資本政策として1000億円をメドとする株主還元(一時的な配当501億円、自己株式取得上限500億円)を発表しており、これらを評価したという。
■トヨタ自動車 <7203> 6,415円 +269 円 (+4.4%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>を筆頭に、ホンダ<7267>、スズキ<7269>、SUBARU<7270>、日産自動車<7201>など自動車株が揃って続伸歩調にある。足もと米株高や原油高などリスクオンの流れが鮮明となるなか、外国為替市場では前日から円売りが進み、1ドル=111円台前半まで円安に振れている。これを受けて自動車セクターは輸出採算改善期待を背景に戻り足となっている。
株探ニュース