前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年1月17日 5時30分

■京写 <6837>  383円 (+80円、+26.4%) ストップ高

京写 <6837> [JQ]がストップ高。自動車向けを中心にプリント配線基板の製造を手掛け、片面板の生産量では世界トップに位置する。15日取引終了後、業界初となるスクリーン印刷法による超微細な0603チップ部品サイズに対応可能な片面プリント配線板を開発したことを発表、これを材料視する形で投資資金の流入が加速した。

■シリコンスタジオ <3907>  1,458円 (+300円、+25.9%) ストップ高

シリコンスタジオ <3907> [東証M] がストップ高。15日大引け後に発表した18年11月期の連結最終損益は7.1億円の赤字(前の期は11.3億円の赤字)に赤字幅が縮小して着地。続く19年11月期は1.1億円の黒字と4期ぶりに黒字浮上する見通しとなったことが好感された。赤字が続いていたコンテンツ事業を前期にクリーク・アンド・リバー社 <4763> へ売却したことで同事業の損失がなくなるほか、開発推進・支援事業の採算性が改善することが寄与。コスト削減の進展で全社費用が減少することも黒字浮上に貢献する。

■エコモット <3987>  1,587円 (+300円、+23.3%) ストップ高

エコモット <3987> [東証M]がストップ高。同社はIoTを活用した防災などインテグレーション事業を手掛けるが、15日取引終了後、KDDI <9433> と資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなり投資資金を呼び込んだ。KDDIを引受先とする50万株の第三者割当増資と56万株の株式売り出しを実施。これによりKDDIは同社の発行済み株式の21%強を保有する第2位株主となる。今回の提携に伴いKDDIはIoTソリューション事業を強化し、センサー端末ラインアップや新技術の共同開発で連携を図る計画。

■ユビテック <6662>  302円 (+50円、+19.8%)

ユビテック <6662> [JQ]が急反騰。同社はIoT分野に注力し、カーシェア車載機器やATM紙幣鑑別センサーなど情報端末向け技術開発で実績が高い。15日取引終了後、工場設備リアルタイム監視システム「D-COLLECT」の販売を開始することを発表。同商品は歩留まりの改善など生産効率化に向けたデータ分析を可能にするもので、需要開拓が期待できる。また、16日から18日にかけて東京ビッグサイトで開催されるロボテックス展への出展も行っている。

■T-BASE <3415>  646円 (+100円、+18.3%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。TOKYO BASE <3415> がストップ高。15日大引け後に発表した19年2月期第3四半期累計(3-11月)の経常利益(非連結)は前年同期比15.6%減の9.8億円で着地。ただ、直近3ヵ月の実績である9-11月期(3Q)の同利益は前年同期比1.4%増の5.1億円となり、回復の兆しが見えてきたことが好感されたようだ。EC専用の低価格帯商品の廃止などが響き、主力であるSTUDIOUS業態の既存店売上高は前年同期比で引き続き減収だったものの、第2四半期累計期間に対しては1.2%増加と復調傾向になった。また、UNITED TOKYO業態は前年同期比20%を超える成長率を維持し、直近3ヵ月の9-11月期は増収増益を確保した。

■アイケイ <2722>  727円 (+100円、+16.0%) ストップ高

アイケイ <2722> [東証2]がストップ高。15日の取引終了後に発表した第2四半期累計(18年6-11月)連結決算が、売上高93億5600万円(前年同期比0.9%増)、営業利益2億1800万円(同57.9%減)、純利益1億4700万円(同60.3%減)と大幅減益となったが、アク抜け感から買いが入ったようだ。メーカーベンダー事業で、WEB・テレビショッピングルート(BtoC)及び海外・インバウンドルートが計画を下回って推移した。また、広告宣伝費に対する売り上げ効率がダウンしたことから販管費率がアップしたことも響いた。

■マルカキカイ <7594>  2,231円 (+297円、+15.4%)

東証1部の上昇率3位。マルカキカイ <7594> が続急騰。15日大引け後に発表した18年11月期の連結経常利益は前の期比36.0%増の28.5億円に拡大して着地。続く19年11月期も前期比1.8%増の29億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は国内で自動車関連業界向けに工作機械の販売が大きく伸び、3期ぶりの過去最高益を達成した。今期は引き続き国内自動車業界の需要を取り込むほか、新規事業である食品機械の販売を軌道に乗せる構え。また、海外では中国市場でのローカル企業への拡販、アジアの景気底打ちによる設備需要増加を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比2円増の47円に増配する方針としたことも支援材料となった。増配は9期連続となる。また、前日終値ベースの予想PERが8.6倍→6.0倍に低下したことも買い気を誘った。

■マネフォ <3994>  3,270円 (+369円、+12.7%)

マネーフォワード <3994> [東証M]が急反騰。スマートフォン向け家計簿アプリを展開するほか、法人向け会計ソフトなども手掛けるが、業績は17年11月期以降赤字が続き、19年11月期は営業損益段階から赤字幅が拡大見通しにあるなど低迷している。そうしたなか、同社が15日取引終了後に発表した18年11月期の決算は、売上高が45億9400万円(前の期比58.5%増)、営業損益は7億9600万円の赤字(前の期は7億9700万円の赤字)だった。市場では「営業赤字は前の期とほぼ同水準だったが、会社側計画にほぼ合致し悪材料出尽くしで買い戻しを誘う形となった。同社株は制度信用で空売りはできないが、ヘッジファンド筋の貸株を活用した売りがたまっていたとみられ、そのショートカバーが株価上昇に反映された。トップラインの伸びが会社側予想よりも顕著だったことも買い戻しを急がせた背景にある」(国内ネット証券アナリスト)という。ただ、「損益が低迷していることに変わりはなく、これに追随した実需の買いは限定的」(同)としており、25日移動平均線近辺で売りに押し戻される格好となっている。

■イオンファンタジー <4343>  2,744円 (+284円、+11.5%)

東証1部の上昇率5位。イオンファンタジー <4343> が続急騰。同社は15日、12月度の売上概況を公表し、国内既存店売上高が前年同月比3.7%増となった。また、中国の既存店売上高は14.6%増と4ヵ月ぶりプラス転換したことが好感された。

■チェンジ <3962>  3,935円 (+395円、+11.2%)

東証1部の上昇率6位。チェンジ <3962> が続急騰。15日の取引終了後、企業・自治体におけるフィールドワーク業務を対象とした、働き方改革・生産性向上のためのNEW-IT活用診断サービスの提供を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社ではこれまでに交通業、製造業、サービス業をはじめとして、多岐にわたる顧客に対してNEW-ITソリューションを提供してきたが、これらを通して得られたノウハウをもとに、特定の製品・技術に依存せず中立的で効果的な、NEW-ITの活用施策の立案を行うという。具体的にはフィールド業務における現状のITの活用度合を調査し可視化するとともに、今後NEW-ITを活用し生産性を高める余地および有効な施策を整理するという。

■メディアドゥ <3678>  2,420円 (+189円、+8.5%)

東証1部の上昇率8位。メディアドゥホールディングス <3678> が3連騰。15日の取引終了後、19年2月期の連結業績予想について、売上高を450億円から500億円(前期比34.4%増)へ、営業利益を9億3000万円から13億円(同39.8%増)へ上方修正したことが好感された。海賊版サイト閉鎖以降の回復状況が想定を上回って推移していることが要因という。ただ、無形固定資産の減損損失4億8400万円、投融資に関する評価損4億7800万円を特別損失に計上することなどから、最終損益は5億3100万円の赤字から12億5000万円の赤字(前期3億5800万円の黒字)へ下方修正した。なお、従来未定としていた期末一括配当は前期同様10円50銭を予定している。同時に発表した第3四半期累計(18年3-11月)決算は、売上高361億7400万円(前年同期比32.5%増)、営業利益9億5900万円(同36.5%増)、最終損益4億8800万円の赤字(前年同期3億900万円の黒字)だった。また、米子会社を通じて、世界最大級のアニメ・マンガのコミュニティサイト「MyAnimeList(マイアニメリスト)」を運営する米マイアニメリスト社を買収するとあわせて発表しており、これも好材料視されているようだ。

■FFRI <3692>  3,105円 (+240円、+8.4%)

FFRI <3692> [東証M]が続急伸。15日の取引終了後、「FFRI yarai」をクラウドで管理する次世代エンドポイントセキュリティー製品「FFRI yarai Cloud」をリリースしたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の「yarai Cloud」のリリースは、これまで以上に評価フェーズから利用開始の時間を短縮するだけではなく、運用フェーズに発生する更新作業の一部を削減可能にするのが狙い。オンライン環境のみで利用する顧客向けに、販売パートナー経由で販売するとしている。

■ラクトJ <3139>  7,620円 (+570円、+8.1%)

東証1部の上昇率10位。ラクト・ジャパン <3139> が続急伸。同社は1月15日大引け後に決算を発表。18年11月期の連結経常利益は前の期比3.6%増の26.1億円になり、19年11月期も前期比7.2%増の28億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収、4期連続増益になる。

■未来工業 <7931>  3,215円 (+200円、+6.6%)

未来工業 <7931> が急反発し、昨年来高値を更新。新年に入ってから下落したのは15日の1日のみと連日の上昇に沸いている。同社は昨年12月13日に名証2部から東証・名証1部に指定されており、今月末に東証株価指数(TOPIX)に組み込まれることに期待する買いが流入している。TOPIXの入れ替えに伴うリバランスの買いは30日の引けにかけ発生する見込み。大和証券では、TOPIX組み入れに伴う買いインパクトは約130日分に相当すると試算している。

■シーイーシー <9692>  1,816円 (+60円、+3.4%)

シーイーシー <9692> が3日続伸。16日、工場セキュリティーソリューション「SecureCross Factory」のラインアップとして、生産ラインの制御機器・システムをセキュリティー脅威から守る「ICS Defender」を2月から提供開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。「ICS Defender」は、セキュリティー監視を加えたサイバー攻撃への対策を実現しつつ、工場の重要な制御システムの遅延・停止を防ぐソリューション。稼働する生産ラインに負荷をかけず不審な通信を監視するネットワークセンシングと、設備の稼動監視・実績管理システム「Facteye」の連携により、制御機器への不正なアクセス情報を一元的に収集し、セキュリティー脅威の早期発見・対策につなげるとしている。

■クリエイトS <3148>  2,782円 (+92円、+3.4%)

クリエイトSDホールディングス <3148> が大幅続伸。15日の取引終了後に発表した第2四半期累計(18年6-11月)連結決算が、売上高1407億2800万円(前年同期比7.5%増)、営業利益66億8000万円(同9.4%増)、純利益46億6700万円(同9.1%増)と増収増益だったことが好感された。前年に実施したクーポン販促の反動や天候不順による季節商品の販売不振はあったものの、生鮮食品を取り扱う専門店と協業した店舗や、ビューティ強化型の新業態Cremo(クレモ)など20店舗の新規出店を行ったことが寄与。また、調剤薬局で処方箋応需枚数が順調に増加したことも貢献した。

■UUUM <3990>  5,080円 (+130円、+2.6%)

UUUM <3990> [東証M]が3日続伸。岩井コスモ証券は15日、同社の目標株価を4500円から5500円に引き上げ、投資判断「A」を据え置いた。同社は11日に19年5月期営業利益見通しを8億5000万円から11億円に上方修正したが、同証券では、この見通しは保守的と指摘している。同社には「HIKAKIN(ひかきん)」など著名なユーチューバー(クリエイター)が数多く所属しており、企業の広告がテレビ広告から動画広告へ移るなか、動画広告に強みを持つ同社の中期的な成長が期待されている。同証券では19年5月期営業利益は前期比で約2倍の14億5000万円、20年5月期は今期推定比59%増の23億円になると予想している。

■コムチュア <3844>  2,672円 (+65円、+2.5%)

コムチュア <3844> の戻り足が鮮明、全体地合い悪のなか3日続伸。昨年12月18日、野村証券を引受先に新株予約権を発行して約45億円を調達することを発表、潜在株数を増やし1株当たり株式価値の希薄化につながるとの思惑から急落の憂き目にあったが、業績は企業のクラウド投資需要を取り込むことで極めて好調に推移しており、その後は急速に見直し機運が広がった。新株予約権は1万3000個で潜在株数にして130万株相当、これは発行済み株式の8%強にとどまるもので、影響は限定的との見方が支配的となっている。連結売上高及び営業利益は12年3月期に連結を開始して以降、一度も前の期を下回ったことがない。19年3月期も10%増収、29%営業増益を計画している。

■寿スピリッツ <2222>  4,365円 (+100円、+2.3%)

寿スピリッツ <2222> が続伸。15日の取引終了後に第3四半期(18年10-12月)売上概算を発表しており、前年同期比9.2%増と第1四半期(4-6月)の同8.6%増、第2四半期(7-9月)の同4.8%増を上回る伸びとなったことが好感された。第2四半期に発生した台風及び地震による自然災害のマイナス影響が解消されたほか、首都圏での展開強化や、インバウンド対策の強化など重点施策の推進が奏功したという。セグメント別では、既存店売り上げの増収や新規出店効果で「シュクレイ」が2ケタ伸長したほか、国際線ターミナル向け売り上げが好調だった「ケイシイシイ」も堅調に推移し売り上げを牽引した。

■アルテリア <4423>  1,285円 (+26円、+2.1%)

アルテリア・ネットワークス <4423> が上場来高値を更新。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価を「1」、目標株価1600円でカバレッジを開始した。同社株は昨年12月12日に東証1部に新規上場した直近IPO銘柄。丸紅系で法人向け光インターネット接続サービスやネットワークサービスなどを手掛けている。同証券では「景気減速でも利益成長の確度は高く、株価は割安」と指摘。売上高の9割以上が月額課金のストック型で景気減速の影響は受けにくいうえに、市場を絞った固定通信サービスを提供しているため、モバイル通信料金値下げの影響も小さいとみている。19年3月期の連結営業利益は前期比4%増の78億5400万円の見通しだが、同証券では来期の同利益は今期予想比10%増の86億円を予想している。

■東宝 <9602>  4,020円 (+70円、+1.8%)

東宝 <9602> が3日ぶりに反発。15日の取引終了後、期末配当について特別配当10円を実施し27円50銭(従来予想17円50銭)にすると発表するとともに、20万株(発行済み株数の0.11%)、または10億円を上限とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。また、同時に発表した第3四半期累計(18年3-11月)連結決算は、売上高1884億5100万円(前年同期比1.0%減)、営業利益355億5200万円(同10.9%減)、純利益238億2200万円(同15.6%減)だった。主力の映画事業で「検察側の罪人」が興行収入30億円に迫るヒットとなったほか、「ボヘミアン・ラプソディ」「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」が大ヒットを記録し映画興行事業は増収増益に転じたが、「シン・ゴジラ」「君の名は。」のパッケージ販売の反動が引き続き影響。また、演劇事業で、帝国劇場のリニューアル費用を計上したことも利益を圧迫した。

■安川電 <6506>  2,895円 (+29円、+1.0%)

安川電機 <6506> が3日続伸。昨年は一貫した下げ基調を演じ、この1月4日には2426円と17年8月以来、約1年5ヵ月ぶりの安値に下落していた。このため、足もとではリバウンド狙いの買いが流入している様子だ。ただ、同社株の先行きには依然、警戒感を示す見方は少なくない。岩井コスモ証券は15日、同社株の投資判断を「B+」から「B」へ、目標株価を3300円から2800円へそれぞれ引き下げた。同社は10日、19年2月期連結営業利益を590億円から530億円へと昨年10月に続き2度目の下方修正を発表した。ただ、同証券では、さらなる減額修正リスクをみている。同社の主力事業と関係が深い半導体産業と中国での設備投資の減速感を主要因とし、回復には「いま少し時間がかかる」と指摘。19年2月期連結営業利益は510億円を予想している。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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