<話題の焦点>=“亥年”は12年に1度のダブル選挙で関連銘柄に関心

特集
2019年1月17日 12時12分

亥年の2019年は、12年の1度の選挙イヤーとなる。これは、4年に1度の統一地方選挙と3年に1度の参院選挙が重なり、春から夏にかけてダブル選挙が実施されるためだ。更に、今後の政治動向次第では、安倍晋三首相が衆参同日選挙に打って出る可能性もゼロではない。

亥年夏の参院選は、直前の春に実施される統一地方選で、地方議員や支持団体が活動をフル回転することで疲弊して選挙活動が鈍りがちとなり、組織力に頼る自民党や公明党にとって不利とされている。前回の亥年、第1次安倍政権下で迎えた07年の参院選で、自民党は“消えた年金記録問題”などで世論の厳しい批判を浴び、改選議席64に対して当選37議席と惨敗を喫し、結党以降初めて参院第1党の座を失い、民主党(当時)を中心とする野党が参院で多数派となる「衆参ねじれ国会」となった。当時の安倍首相は自身の健康問題も重なり、2カ月後に退陣に追い込まれた経緯がある。

安倍首相は、こうした参院選での苦戦を回避するためにも、北方領土返還を含む日ロ平和条約交渉の進展や、6月下旬に日本で初めて開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議での実績をアピール材料に、衆参同日選に踏み切るシナリオも想定される。

こうして、今年前半は選挙一色となるなかで、関連ビジネスで恩恵を享受する銘柄に注目が集まりそうだ。株式市場関係者の関心が高いのがカドカワ<9468>だ。同社が主催する「ネット党首討論会」は、100万人を上回る視聴実績となるケースもあり注目度が高い。また、クラウド活用のデータ管理プラットフォーム「スパイラル」を柱として手掛けるパイプドHD<3919>は、100%出資子会社のVOTE FORで政治と選挙のプラットフォーム「政治山」を運営しており、地方自治体も含め全国の選挙、政治、立候補者などの情報やアンケート調査なども幅広く提供している。

更に、三井物産<8031>系のテレマーケティングの大手で、電話やWebなどを使った顧客対応代行やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を主力とし、リサーチやデータ分析も手掛けているりらいあコミュニケーションズ<4708>は、北海道から沖縄県まで全国でコールセンター事業を展開していることから、国政選挙による特需が期待される。

また、過去に自民党のプロモーションを手掛けた実績もある広報・PRの支援、コンサルティング会社のプラップジャパン<2449>、インターネットを利用した市場調査大手のクロス・マーケティンググループ<3675>。ネット上での世論調査などの社会調査で業界トップのマクロミル<3978>などにも注目が集まりそうだ。投票用紙読取分類機、投票用紙計数機、投票用紙自動交付機、投票箱・投票記載台など選挙関連機材最大手のムサシ<7521>も見逃せない。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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