今週のマーケット展望「日経平均は2万1000円の大台回復か」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(高井ひろえ)
こんにちは、フィスコマーケットレポーター高井ひろえの「マネックス証券の気になるレポート」です。今週は、中国の10-12月期GDPや鉱工業生産など中国の経済指標の発表、そして日銀の金融政策決定会合を控えています。注目しておきたいですね。さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、1月21日に配信されました。その中から今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。
まず広木さんは、先週金曜日の米国株式市場について『ダウ平均が4日続伸し、約1カ月半ぶりの高値で取引を終えた。ダウ平均は前日に既に半値戻しを達成し、さらに上伸した』と伝えています。
続けて、『ブルームバーグが「中国政府が米国からの輸入を大幅に増やして2024年までに対米貿易黒字をゼロにする提案をした」と報じたことなどから米中通商協議の軟着陸の期待が高まった』として、シカゴCMEの日経平均先物について『2万0925円で引けた』と解説しています。これを受けて週明けの東京市場では、『米株の戻り追随機運が高まり、日経平均は2万1000円の大台回復を試す場面も見られるだろう』と考察しています。
今週の重要イベントについては『中国の経済指標の発表と日銀の金融政策決定会合。週明けの月曜日に中国の10-12月期GDPをはじめ12月の小売売上高、鉱工業生産、都市部固定資産投資などが発表される』と伝えており、『日本電産の下方修正に対する市場の反応など、このところの日本株の動きを見ると、中国景気減速というのはほぼ織り込んだ感があるので、悪い数字が出ても動揺は少ないはずである』と分析しています。
日銀の金融政策決定会合については『物価見通しの引き下げと金融政策の現状維持が見込まれている』として、『市場の一部に追加緩和期待もあったが、相場が安定を取り戻している以上、そのシナリオは後退しているし、そもそも日銀は手詰まりで動きようがない。現状維持でも市場の反応は限定的と思われる』との見解を述べています。
発表を控えている決算企業については、『米国では、IBM、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フォードモーター、プロクター・アンド・ギャンブル、ユナイテッド・テクノロジーズ、インテルなどの決算が予定されているが、決算発表の佳境は来週。日本でも東京製鐵など決算発表が始まるが、本格化するのは来週からだ』と伝えています。また、『1月30~31日には劉鶴副首相が訪米し、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表らとの貿易協議に臨むことも予定されている』ことにも言及しています。
そして、来週については『月末月初で指標の発表も多く、ビッグ・イベントも目白押しとなる重要な週だ』と述べたうえで、今週については『その前哨戦、日経平均が2万1000円の大台を回復し、かつ維持して終われるか、注目したい』と示唆しています。
最後に、今週の予想レンジについて『2万700円~2万1300円とする』とまとめています。
高井ひろえの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを高井ひろえの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。
フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ
《HH》
提供:フィスコ