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2019年1月21日 15時45分
特集

レカム Research Memo(5):主力の情報通信・BPOは堅調、新規連結子会社の貢献と環境関連・海外法人で大幅拡

■業績動向

1. 2018年9月期決算の業績概要

(1) 2018年9月期連結業績の概要

レカム<3323>の2018年9月期連結業績は、売上高が前期比42.0%増の7,296百万円、営業利益は同123.5%増の653百万円、経常利益は同142.6%増の627百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同117.2%増の304百万円であった。売上高は4期連続の増収かつ過去10年間で最大増収率、営業利益は2期連続過去最高益、利益指標はいずれも過去最高益を達成した。2015年9月期に64百万円の営業赤字を記録したのをボトムに、急速に収益性が向上・事業拡大してきている。一方、直近の計画比(第2四半期で子会社化したレカムIEパートナーなどで年初計画から上方修正)に対しては、各指標ともやや未達に終わったが、これはBPO事業の減収が影響した。

売上高が前期比で2ケタ増収となったのは、主力の情報通信事業において、加盟店・代理店チャネルがやや伸び悩んだものの直営店が堅調であったこと、グループ会社のヴィーナステックジャパンのUTM販売が好調だったほか、環境関連事業のレカムIEパートナーほか新規連結子会社の貢献が大きい。海外法人事業では、2017年7月に設立したベトナム支店や上海支店、2018年2月営業開始のマレーシア支店も業績に寄与した。売上拡大に併せて売上総利益は前期比60.4%増の2,530百万円となり、売上総利益率は販売数量の増加による原価低減等により34.7%と前期に比べ4.0ポイント上昇した。一方、販管費は事業規模の拡大に伴い同46.1%増の1,877百万円となった。以上により、営業利益は前期比で2倍超の653百万円と大幅に伸長した。経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても同様に大幅に伸長し、各利益指標は前期に続き過去最高益を更新した。

(2) セグメント別の動向

a) 情報通信事業

情報通信事業の売上高は前期比11.8%増の4,639百万円、セグメント利益は同12.8%減の109百万円であった。利益が減少したのはM&A費用や本社移転費用などの一時費用が発生したためであり、これを除けば実質増益である。売上高をチャネル別に見ると、グループ会社ではインターネットセキュリティ商品UTMの卸売事業を行うヴィーナステックジャパンの売上が好調だったほか、M&AによりR・Sが新規連結子会社となり業績貢献した。直営店は新規顧客開拓への注力やサイバー攻撃対策のUTM販売強化などで堅調に推移した。一方、加盟店チャネル、代理店チャネルにおいては、営業人員の減少及び1人当たり商品売上高の減少により、それぞれやや減収となった。

販売品目別の売上高を見ると、デジタル複合機については、子会社R・Sによる販売や直営店での新サービスプランのリリースにより増収。UTMについては、セキュリティに対する関心の高まりからヴィーナステックの卸売及び直販が好調であった。一方、主力のビジネスホンについては、販売単価に大きな変動はないものの、販売件数が落ち込み前期比でやや減収となった。

b) 環境関連事業

環境関連事業の売上高は前期比約8.0倍の1,239百万円、セグメント利益は同約6.8倍の204百万円と大幅な増収増益であった。2018年1月に連結子会社化したレカムIEパートナーのLED照明卸売事業の業績が第2四半期から大幅増収増益に寄与し、また2016年5月より行っている電力販売およびLED照明の直販も堅調であった。

c) BPO事業

BPO事業の売上高は前期比2.7%減の452百万円(内部売上を含む)、セグメント利益は同13.0%増の61百万円であった。減収となったのは、スポット業務の減少と販売価格の見直しにより、外部受託売上高が減少したことによる。減収となったものの、BPOセンターの効率的なオペレーションを実施し業務の効率化が図れたことなどから、セグメント利益は前期比で増加した。

d) 海外法人事業

海外法人事業の売上高は前期比約2.3倍の1,101百万円、セグメント利益は同約3.4倍の279百万円と2期連続の大幅な増収・増益となった。2017年7月に設立した、ベトナム・ホーチミン支店や上海支店が業績を牽引し、2018年2月より営業を開始したマレーシア支店も順調に立ち上がった。事業開始3年目で利益額が最大の事業セグメントに成長した。また、営業人員は、2017年9月期末の14名から、2018年9月期末は20名に増員した。

2. 財務状況と経営指標

貸借対照表を見ると、2018年9月期末における総資産は前期末比2,770百万円増加し5,932百万円となった。現金及び預金(251百万円増加)や受取手形及び売掛金(834百万円増加)等、流動資産が1,264百万円増加したことが主要因。

負債合計は前期末に比べ1,335百万円増加し2,738百万円となった。買掛金(238百万円増加)、1年以内返済予定の長期借入金含む短期借入金(303百万円増加)等、流動負債が789百万円増加したこと、および、長期借入金(456百万円増加)などの固定負債が546百万円増加したことによる。有利子負債は短期・長期借入金の増加により前期末に比べ759百万円増加し1,114百万円となった。

純資産は3,193百万円となり、前期末に比べ1,434百万円増加した。新株発行及び予約権行使による資本金及び資本剰余金の増加1,073百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加244百万円などが主な要因である。

キャッシュ・フローの状況について見ると、2018年9月期末における現金及び現金同等物は前期末に比べ251百万円増加し1,484百万円となった。キャッシュ・フローごとの増減要因を見ると、売上債権の増加569百万円、棚卸資産の増加41百万円、などのマイナス要因があったものの、営業キャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益624百万円、のれん償却額116百万円などから、250百万円の収入となった。投資キャッシュ・フローは、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出718百万円、敷金及び保証金の差入による支出118百万円、事業譲受による支出101百万円、などにより970百万円の支出となった。一方、財務キャッシュ・フローは、株式の発行による収入が624百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入が436百万円などで、984百万円の収入となった。また、有利子負債の借換えを進めたことにより、短期借入金の純減が450百万円、長期借入金の返済による支出が228百万円に対し、長期借入れによる収入が650百万円であった。

経営指標を見ると、健全性を表す自己資本比率は49.7%と前期末から2.1ポイント低下したが、概ね50%程度を維持している。流動比率は191.0%とやや低下したが、一般的に健全とされる200%近辺を維持している。また、有利子負債比率は借入金の増加で37.8%と増加したが、自己資本金の拡大1,307百万円や現金及び預金の増加251百万円などもあり、安全性の問題は特にない。一方、収益性の指標においては、売上高及び売上総利益の拡大によって、前期の指標と比較するといずれも大幅に向上している。財務とともに収益も改善が進んでいることを裏付ける格好となった。

全体的に2018年9月期は、新株発行及び予約権行使による資本金及び資本剰余金と借入金の増加によってM&Aを実施したことなどで、貸借対照表の構成が大きく変化したが、自己資本比率は目標値の50%前後を維持するなど、財務状況の健全性は維持していると言える。今後とも、積極的なM&Aを計画しているとのことだが、無理のない範囲で戦略的に案件を選択していくものと考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)

《RF》

提供:フィスコ

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