24日の米国市場ダイジェスト:NYダウ22ドル安、米中貿易摩擦や政府機関閉鎖の懸念で様子見
■NY株式:NYダウ22ドル安、米中貿易摩擦や政府機関閉鎖の懸念で様子見
米国株式相場はまちまち。ダウ平均は22.38ドル安の24553.24、ナスダックは47.69ポイント高の7073.46で取引を終了した。中国との通商交渉についてロス商務長官が、合意には依然として大きな隔たりがあると発言したことで、早期決着への期待が後退し、小動きで始まった。連邦政府機関閉鎖の解除に向けて与野党がそれぞれ起草した法案が上院で否決されるなど、政治的な不透明感から上値の重い展開となった。セクター別では、半導体・半導体製造装置や自動車・自動車部品が上昇する一方で、食品・飲料・タバコや医薬品・バイオテクノロジーが軟調。
アメリカン航空(AML)やジェットブルー(JBLU)、サウスウェスト(LUV)など航空各社が好調な10-12月決算を発表して上昇。半導体のザイリンクス(XLNX)も好決算を発表して急騰、同業のインテル(INTC)やエヌビディア(NVDA)なども堅調推移となった。一方で鉱山開発のフリーポート・マクモラン(FCX)は、金利上昇による支払利息の負担が響き、予想を下回る決算を発表して下落した。
マーケット終了後にインテルが発表した決算は、売上高が予想を下回り時間外取引で大きく下落して推移している。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ユーロ下落、ユーロ圏経済悪化のリスク高まる
24日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円77銭から109円42銭まで下落し、109円64銭で引けた。米国商務省のロス長官が中国との貿易交渉での合意には程遠いとの考えを示したため、米中貿易摩擦解消への期待は後退し、ドルは上げ渋った。ただ、ムニューシン米財務長官は中国との交渉が「かなり進展した」と表明したほか、ユーロに対するドル買いで下落も限定的となった。
ユーロ・ドルは、1.1381ドルから1.1290ドルまで下落し、1.1304ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)はこの日の理事会で政策金利の据え置きを決定したものの、景気下振れのリスクを警告したためユーロ売りが広がった。ドイツ政府が2019年の経済成長見通しを引き下げたこともユーロ売りを促した。ユーロ・円は、124円60銭から、123円79銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3012ドルから1.3065ドルのレンジ内で推移。ドル・スイスは、0.9935フランから0.9977フランまで上昇した。
■NY原油:反発で53.13ドル、主要産油国による減産対応への期待持続
NY原油先物3月限は反発(NYMEX原油3月限終値:53.13 ↑0.51)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比+0.51ドルの53.13ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時53.47ドルまで買われた。この日発表された週間在庫統計で原油在庫は減少予想に反して大幅に増加したが、主要産油国による減産対応への期待は持続しており、押し目買いの興味が散見された。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 29.08ドル +0.16ドル(+0.55%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.05ドル -0.10ドル(-0.24%)
ゴールドマン・サックス(GS)197.80ドル +0.90ドル(+0.46%)
インテル(INTC) 49.76ドル +1.82ドル(+3.80%)
アップル(AAPL) 152.70ドル -1.22ドル(-0.79%)
アルファベット(GOOG) 1073.90ドル -1.67ドル(-0.16%)
フェイスブック(FB) 145.83ドル +1.53ドル(+1.06%)
キャタピラー(CAT) 132.73ドル +0.91ドル(+0.69%)
アルコア(AA) 27.96ドル -0.34ドル(-1.20%)
ウォルマート(WMT) 98.36ドル -0.35ドル(-0.35%)
スプリント(S) 6.25ドル +0.08ドル(+1.30%)
《SF》
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