米半導体株の上昇が支援材料に/オープニングコメント

市況
2019年1月25日 8時21分

25日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。24日の米国市場は、米中貿易摩擦や政府機関閉鎖に対する警戒感からNYダウは22ドル安となったが、米半導体関連企業の予想を上回る決算が支援材料になりそうだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の20570円。円相場は1ドル109円60銭台で推移している。

中国との通商交渉についてロス商務長官が、合意には依然として大きな隔たりがあると発言したことで、早期決着への期待が後退している。また、米連邦政府機関閉鎖の解除に向けて与野党がそれぞれ起草した法案が上院で否決されるなど、政治的な不透明感も重石になるだろう。

一方でザイリンクスやラムリサーチなど、米半導体関連会社が発表した2018年10-12月期決算で1株利益が相次いで市場予想を上回り収益悪化への過度な警戒感が後退している。軒並み10%を超える上昇をみせており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。

リバランス中心の商いが続く中で、前日に堅調な値動きをみせていたハイテク株への物色が継続することは、安心感にもつながりそうである。もっとも、取引終了後にインテルが発表した決算は、売上高が予想を下回り時間外取引で大きく下落して推移している。これが上値追いを慎重にさせるだろうが、底堅さは意識されるとみておきたい。

また、来週から本格化する決算を見極めたいとする模様眺めムードもありそうだが、米中貿易摩擦の進展が見られない中では、好決算としても継続的な資金流入は限られるとみられ、本格的な上昇には向かいづらいだろう。そのため、中小型株についても資金回転の速い個別物色にとどまりそうである。基本はリバランスであり、売り込まれていた銘柄に対する見直しを意識しておきたい。

《AK》

提供:フィスコ

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