北恵 Research Memo(1):業界トップクラスの独立系住宅建材商社。好調な住宅市場の恩恵を受け業績は堅調

特集
2019年2月14日 15時01分

■要約

北恵<9872>は住宅用の各種建材・住設機器の独立系専門商社である。仕入先は国内外の主要大手メーカーを含めて約2,000社に上る。一方で、販売先は国内の住宅メーカーや工務店などで、取引口座数は2,800社になり回収等のリスクは分散されている。施工付販売や自社開発のオリジナル商品などで差別化を図っている。

1. 2018年11月期(実績)

2018年11月期の業績は、売上高が前期比2.3%増の57,003百万円、営業利益が同2.2%減の763百万円、経常利益が同3.6%減の856百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.4%増の544百万円となった。一部商品で減収となったが、以前から注力している施工付販売等が好調に推移したことなどから全体では増収となった。売上総利益率は前期並みを維持したが、増収に伴う運賃等の増加や創立60周年の記念行事費用などから販管費が前期比3.7%増となり営業減益となった。減益と言っても小幅であり、ほぼ計画に沿った結果であったと言える。

2. 2019年11月期(予想)

2019年11月期の通期の連結業績は、売上高が前期比3.0%増の58,720百万円、営業利益が同7.5%増の820百万円、経常利益が同6.3%増の910百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同1.0%増の550百万円と予想されている。依然として住宅市場の動向は不透明であるが、同社では施工付販売や自社開発のオリジナル商品の販売強化などにより増収・増益を目指している。また消費税増税の影響については、今のところ駆け込み・反動とも大きな影響はなく、今期の業績に対しては中立と見られる。

3. 当面の市場環境は不透明だが、戦略的重点商品の拡販により成長を継続する

国内の住宅市場は、中長期的には少子高齢化により大きな成長は期待薄だが、目先では消費税増税に対する様々な施策が実施されていること、マイナス金利が継続していることなどから、当面は同社にとって底堅い環境が続くと予想される。このような環境下で、同社では住設機器、施工付販売、さらに付加価値の高いオリジナル商品を戦略的重点商品と位置付け、これらの商品の売上高を着実に伸ばすことや海外展開(ベトナム)によって業績の更なる拡大を目指している。

■Key Points

・業界トップクラスの独立系住宅建材商社

・2019年11月期は前期比7.5%の営業増益予想。消費税増税の影響は中立との見方

・配当性向35%を維持で年間配当21円を予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《MH》

提供:フィスコ

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