NYの視点:米中貿易協議で為替組み入れ、1月FOMCのハト派議事録織り込みドル安

経済
2019年2月20日 7時39分

3月1日に貿易交渉期限を控え先週まで中国で行われていた貿易交渉は19日からワシントンに場所を移動し、継続する。次官級交渉は本日19日から、閣僚級協議は21日、22日にワシントンで開催される予定。

米国のトランプ大統領は19日に「米中貿易協議は順調に進んでいる」との見解を繰り返したほか、3月1日の協議期限に柔軟性を見せた。このため、市場では何らかの合意期待が広がった。ただ、短い期間で、複雑な問題を解決するのは不可能に近く、一部のコンセンサスを見つける作業になるとの見方が強い。協議が物別れに終わった場合、米国政府は対中国輸入品に賦課する関税率を現行の10%から25%に引き上げることになる。中国経済のみならず世界経済にも害を与える可能性が警戒されている。

協議が進展するにともない米国政府は中国政府に通貨の切り下げをしないよう要請したと報じられている。最終的に案は米国のトランプ大統領と、中国の習主席による承認が必要となる。米中協議が進展することは米国経済にとりプラス材料となり、ドル買い材料となる。一方で、米国政府による間接的な貿易絡みでのドル安誘導はドルの上値を抑制することになる。

米連邦準備制度理事会(FRB)は20日に1月29-30日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表する。19日の外為市場では、米中貿易協議で為替安定が組み入れられたとの報道にともないハト派議事録を織り込む動きに米国債利回りは低下。ドルも軟調に推移した。1月会合の声明やパウエル議長の会見で、FOMCは次回の行動に向けて辛抱強く、経済の展開を判断する方針に転じたことを明らかにした。議事録では、バランスシート解消方針に関して、より具体的な話し合いの内容に焦点が集まる。

《CS》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.