話題株ピックアップ【夕刊】(2):北陸電、神戸物産、ラサ工
■北陸電力 <9505> 951円 +3 円 (+0.3%) 本日終値
北陸電力<9505>は7日続伸。21日の取引終了後、タービン損傷により18年9月から停止していた七尾大田火力発電所2号機が21日午後6時に運転を再開したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今後は、段階的な出力上昇や起動停止を行いながら試験および試運転を進め、設備の健全性を確認するとしている。
■神戸物産 <3038> 3,710円 +10 円 (+0.3%) 本日終値
神戸物産<3038>が3日続伸し、昨年来高値を更新した。同社は21日取引終了後に、1月度の月次動向(速報値)を公表。営業利益が8億4100万円(前年同月比34.2%増)となったことが好感されたようだ。売上高は190億6100万円(同9.9%増)となった。同月には業務スーパー1店舗を新規出店し、店舗数が1月末で819店舗と前年同月に比べて23店舗増加したことが寄与。商品ではタピオカ関連の商品や、鍋の素をはじめとする冬物商材の出荷が好調だった。
■ダイセル <4202> 1,158円 +3 円 (+0.3%) 本日終値
21日、ダイセル <4202> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.57%にあたる850万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月22日から8月30日まで。また、発行済み株式数の5.14%にあたる1800万株の自社株を消却する。消却予定日は3月4日。
■Genky <9267> 2,565円 -76 円 (-2.9%) 本日終値
Genky DrugStores<9267>は反落。午前9時ごろに発表した2月度(1月21日~2月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比2.5%減と前年実績に対してマイナスに転じたことが嫌気された。なお、全店売上高は同4.5%増だった。
■日本紙パルプ商事 <8032> 4,100円 -85 円 (-2.0%) 本日終値
日本紙パルプ商事<8032>が急落。午前11時ごろ、子会社野田バイオパワーJPにおいて、産業廃棄物の不適正処理があったと発表しており、これを嫌気した売りが出た。野田バイオは木質バイオマスボイラーによる発電事業を展開。また、発電の際に発生する灰の一部を原料とした造粒固化物の製造・販売も行っているが、その過程において、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)上、適正な処理を行っていなかったことが判明したという。これを受けて紙パル商では、関係する自治体や販売先など関係者への報告を行うとともに、社内調査を開始しているという。なお、業績への影響については現在精査中としている。
■東京エレクトロン <8035> 15,490円 -315 円 (-2.0%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が総じて売りに押された。前日の米国株市場ではNYダウなど主要指数が揃って反落したが、そのなかアプライドマテリアルズ、エヌビディア、ザイリンクスなどが軟調で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落となった。2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が市場予想を大きく下回ったことから景気減速への懸念が再燃、半導体関連にも逆風が意識され、東京市場でも関連銘柄は目先ポジションを軽くする動きが優勢となった。
■三菱UFJ <8306> 580.4円 -7 円 (-1.2%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が軟調。前日まで小幅ながら4日続伸と上値を慕う動きをみせていたが、きょうは利益確定の動きに押されている。前日の米国株市場では発表された経済指標が弱く、景気減速への警戒感が再燃しNYダウなど主要指数がいずれも反落となった。ゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が軒並み軟調で、東京市場にもこの流れが波及している。ただ、同社株をはじめメガバンクはPBRや配当利回りなど株価指標面で割安感が強いことから、押し目買い注文も厚く下値抵抗力も発揮している。
■ラサ工業 <4022> 1,900円 +380 円 (+25.0%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
ラサ工業 <4022> が急反騰。同社は半導体向けリン系製品を主力とする化学メーカー。足もとの業績は減速しているものの、予想PER5倍台、PBR0.9倍と指標面での割安感が強い。この日は化学工業日報が22日付で「ラサ工業は、高純度黒リンの量産技術を確立した」と報じたことが買い材料視された。記事によると「高い安全性を持ち、二次電池の容量を5~7倍にする次世代負極材やグラフェンに次ぐ二次元半導体原料として事業化を目指す。CVD(化学的気相合成)法をもとに、独自技術により世界で初めて1バッチ100グラム以上の生産量を実現」したという。新たなリン材料の育成による将来的な業績成長への期待などから買いが殺到している。
株探ニュース