話題株ピックアップ【夕刊】(1):サイボウズ、東映、ネクソン
■サイボウズ <4776> 692円 +44 円 (+6.8%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
サイボウズ<4776>が大幅高で3日続伸、600円台前半のもみ合いを離脱する動きをみせている。同社はグループウェアソフトの開発を手掛け、足もとの売上高は好調な伸びを示している。27日引け後に開示した1月の売上高は前年同月比24%増の10億4500万円と大幅な伸びを示し、営業利益は同67%増の3億5400万円と急拡大した。これを評価する形で買いが優勢となった。
■東映 <9605> 14,230円 +820 円 (+6.1%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
東映<9605>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を再強調し、目標株価を1万6600円から2万円に引き上げた。収益源である海外映像・版権(動画配信・ゲームアプリ)が牽引し、19年3月期以降も営業利益の最高益更新が続くという強気シナリオは不変とみている。また、海外向け日本製アニメ・ゲームの市場拡大余地は大きく、多数の人気キャラクターを持つ同社は収益拡大を続けると予想している。株価上昇を促すカタリスト(きっかけ)としては、19年8月公開予定の「「ONE PIECE STAMPEDE」などの映画作品や「ドラゴンボール」シリーズなどの動画配信・ゲームアプリ販売動向を挙げている。同証券では、19年3月期の連結営業利益は前期比29%増の226億円(会社予想172億円)、20年3月期は同243億円を予想している。
■ミサワホーム <1722> 775円 +35 円 (+4.7%) 本日終値
ミサワホーム <1722> が大幅続伸。27日大引け後、19年3月期の期末一括配当を従来計画の20円→25円(前期は20円)に増額修正したことが買い材料視された。配当性向や足もとの業績動向を踏まえ、株主への利益還元を増やす。前日終値ベースの期末配当利回りは3.38%に上昇しており、配当権利日を約1ヵ月後に控え、配当取り狙いの買いなどが向かった。
■ネクソン <3659> 1,767円 +79 円 (+4.7%) 本日終値
ネクソン<3659>が大幅高。株価は今月13日につけた戻り高値1760円を上回り、昨年7月以来約7カ月ぶりの高値圏に浮上。市場では「同社の持ち株会社NXCの買収に、米アマゾンをはじめ複数が名乗りを上げたことが判明し、買収合戦への思惑が株価を刺激しているようだ」(国内ネット証券アナリスト)としている。売買代金も増勢にあり、短期値幅取りを狙った個人の短期資金も参戦も活発化している。
■セイコーHD <8050> 2,715円 +100 円 (+3.8%) 本日終値
セイコーホールディングス<8050>が後場一段高。子会社のセイコーソリューションズはきょう、カッパ・クリエイト<7421>が運営する「かっぱ寿司」に、「Linkto(リンクト)モバイルオーダー for テイクアウト」を提供すると発表。「Linktoモバイルオーダー for テイクアウト」は、同社が17年11月から提供している飲食店向けサービスで、テイクアウトを利用する顧客が自宅や移動中にスマートフォンやパソコンから事前注文・決済ができるもの。「かっぱ寿司」では神奈川エリアを皮切りに、3月上旬から順次全国の店舗で利用できるようになる。
■ミライトHD <1417> 1,738円 +50 円 (+3.0%) 本日終値
ミライト・ホールディングス <1417> が4日続伸。27日大引け後、19年3月期の連結最終利益を従来予想の132億円→232億円に75.8%上方修正。増益率が14.7%増→2.0倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。TTKとソルコムを連結子会社化したことに伴い、負ののれん発生益と段階取得に係る差益を計上することが最終利益を押し上げる。
■協和エクシオ <1951> 3,005円 +51 円 (+1.7%) 本日終値
協和エクシオ<1951>が4日続伸。きょう付けの日本経済新聞で、「2020年3月期の年間配当が80円程度になりそうだ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、主力の通信工事が好調なことに加えて、同業3社の子会社化に伴い利益が増えるという。なお、19年3月期の年間配当は70円を予定している。
■横河ブHD <5911> 2,074円 +31 円 (+1.5%) 本日終値
横河ブリッジホールディングス<5911>は継続的な買いを集め、全般相場軟調のなか強さを発揮して7日続伸と気を吐いている。2017年3月末時点で、予備保全も含めると橋梁は全体の6割強がメンテナンスの必要に迫られている状況にあることが指摘されている。安倍政権では従来の「国土強靱化基本計画」を見直し、昨年12月に160項目を取りまとめた緊急対策に着手することを閣議決定しているが、これは、橋梁最大手の同社にとっても収益機会の拡大につながる。足もとの業績も好調だ。18年4~12月期は経常利益段階で前年同期比7%増の87億4600万円と中間期時点の減益から一転増益に変わった。19年3月期経常利益は2割減益見通しながら、これは株価に既に織り込み済み。受注残は豊富で来期は2ケタ増益転換が濃厚とみられている。
■日本水産 <1332> 729円 +9 円 (+1.3%) 本日終値
日本水産<1332>、マルハニチロ<1333>など水産株が高い。きょうは前日の米国株市場でNYダウが安かったこともあって、全体相場は利益確定売り先行の流れとなっている。主力輸出株が総じて下値を探るなか、ディフェンシブセクターには消去法的に投資資金が誘導されている。そのなか、水産株はPERに割高感がなく株価指標面から下値が支えられているほか、3月期末を目前に、機関投資家の決算対策売りの対象にもなりにくい強みがある。
■ハウス食品グループ本社 <2810> 4,460円 +50 円 (+1.1%) 本日終値
ハウス食品グループ本社<2810>が3日ぶりに反発。同社は27日、即席袋ラーメン製品の価格を6月1日の納品分から値上げすると発表。これによる採算改善などが期待されているようだ。価格改定は、人手不足による人件費の高騰を背景とした製造コストや物流費の上昇が主な要因。対象品数は16品で、希望小売価格(税別)を5.7%値上げする。
株探ニュース