話題株ピックアップ【夕刊】(1):アダストリア、サンバイオ、ファストリ

注目
2019年3月5日 15時13分

■アダストリア <2685>  2,359円  +307 円 (+15.0%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

アダストリア<2685>が急騰。4日の取引終了後、2月度の国内月次売上高を発表しており、既存店売上高は前年同月比14.8%増と2ケタ増で2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。平年と比べて気温が高く推移したことに合わせ、店頭の季節対応を強化したことで客数の伸長につながり、春物が順調に立ち上がったことが寄与した。アイテム別では、軽アウターやワンピース、スカートなどが売り上げの中心となった。なお、19年2月期通期既存店売上高は前期比0.4%減だった。

■サンバイオ <4592>  3,260円  +301 円 (+10.2%)  本日終値

サンバイオ<4592>3日続伸。開発中の再生細胞薬「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした米国フェーズ2bの臨床結果が不調に終わったことを受け、株価は1月末から2月初旬にかけて暴落、1万2000円近辺からわずか5営業日で2000円台まで水準を切り下げた。しかし、SB623についてはドロップアウトを決めたわけではなく、今月下旬までに今後の計画を開示する見通しにあることで、これに期待する動きもあるようだ。また、外傷性脳挫傷を対象とする臨床は好結果が出ていることで、こちらについては今期に承認申請することが予想されている。需給面でも株価の底入れが確認された格好で、短期筋のリバウンド狙いの買いが厚みを帯びている。

■アトラエ <6194>  3,745円  +325 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

アトラエ<6194>が急騰。IT系企業向けを主力とした転職者向け求人サイトを展開するが、成功報酬型求人メディア「Green」が時流に乗る形で好調、企業から受け取る収入の伸びが業績面に反映されている。4月から施行される「働き方改革関連法」や「改正出入国管理法」は同社にとっても収益機会を高めるチャンスとなる。また、人工知能(AI)やビッグデータ解析技術を活用して求職者と企業をマッチングさせる「yenta」も成長エンジンとして株式市場での評価が高い。19年9月期第1四半期(18年10~12月期)は営業利益段階で前年同期比5割増の2億2500万円と好調、PERは割高ながら成長性への期待が買いを呼び込む背景にある。昨年来、アセットマネジメントOneが同社株を買い増す動きをみせるなど、機関投資家からの注目度も高い。

■Jティッシュ <7774>  1,127円  +40 円 (+3.7%)  本日終値

ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>が堅調な動きとなっている。富士フイルムホールディングス<4901>はきょう、東京医科歯科大学と半月板損傷を対象とした自家間葉系幹細胞の移植技術に関する特許ライセンス契約を締結したと発表。これは、半月板を損傷した患者に対して、小さな傷口で施術可能な関節鏡により滑膜由来の自家間葉系幹細胞を用いた細胞浮遊液を投与するもので、東京医科歯科大学の再生医療研究センター長である関矢一郎教授が世界で初めて開発した技術。富士フイルムは今後、この技術に加え、幅広い製品で培い進化させてきたエンジニアリング技術や、日本で初めて再生医療製品を市販した子会社のJ・TECが持つ細胞培養や品質管理に関する技術・ノウハウなどを生かした、半月板損傷を対象に滑膜幹細胞を用いた再生医療製品の実用化を進めるとしている。なお、J・TECは東京医科歯科大学が実施している自家間葉系幹細胞の半月板損傷を対象とする医師主導治験に用いられる治験品の製造を受託している。

■ファーストリテイリング <9983>  54,480円  +1,070 円 (+2.0%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>は3日続伸。4日の取引終了後に発表した2月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高は前年同月比3.0%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。春物商品が順調に立ち上がったことが寄与した。なお、客単価は冬物処分が進んだ影響などで同1.4%減となったが、客数は同4.5%増となった。

■オイシックス・ラ・大地 <3182>  1,923円  +36 円 (+1.9%)  本日終値

オイシックス・ラ・大地<3182>が反発。4日の取引終了後、ヤマトホールディングス<9064>傘下のヤマト運輸と取り組んでいる農産品物流の課題解決に向けた「ベジネコ」プロジェクトに関して、第1弾としてながさき南部生産組合(長崎県南島原市)にシステム提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。両社は17年10月から、オイシックス・ラ・大地の有する生産者ネットワークやヤマト運輸の有する輸送ネットワークといった両社のリソースを活用し、農産品物流の課題解決を目指す「ベジネコ」プロジェクトを立ち上げ、受発注から配達までをワンストップで効率化するオープンプラットフォームの構築に向けて共同研究を実施。今回、そのソリューション第1弾としてながさき南部生産組合に2月25日からシステムを提供しており、3月11日からはサラダボウル(山梨県中央市)での利用もスタートするとしている。更に、19年度中にソリューション第2弾として小売店との出荷調整の効率化などにも対応できるシステムの提供を開始し、第3弾としてそれらのデジタルデータを物流事業者と連携して輸送の効率化を図る仕組みをつくり、産地の販路拡大や消費地の仕入れ先拡大にも貢献できるオープンプラットフォームの提供開始を予定しているという。

■カゴメ <2811>  2,941円  +22 円 (+0.8%)  本日終値

カゴメ<2811>が強含みとなっている。同社はきょう、7月1日出荷分から飲料商品の一部を値上げすると発表。これによる採算改善などが期待されているようだ。価格改定は、物流費の高騰に加え、原料や資材の価格が上昇していることが背景。対象商品は、野菜飲料の720ミリリットルのペットボトル及び1リットル紙容器の計16品目で、出荷価格を約5~10%値上げする。

■レオパレス21 <8848>  248円  -24 円 (-8.8%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

レオパレス21<8848>が急反落。一部報道で、石井啓一国土交通相がこの日の記者会見で、建築基準法違反が確認された全棟の改修を今夏までに終えるよう指示したことを明らかにしたと報じられており、これが売り材料視された。会社側では今年6月までに全棟調査を実施し、補修工事を10月までに完了させる計画だが、前倒しを求めた格好であり、これにより改修費用の増加を警戒した売りが出たようだ。

■DyDo <2590>  5,300円  -150 円 (-2.8%)  本日終値

ダイドーグループホールディングス<2590>が3日続落。同社は4日取引終了後に、20年1月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを34億円(前期比44.0%減)としていることが影響しているようだ。売上高は1700億円(同0.9%減)を予想。国内飲料事業の売り上げを慎重にみているほか、医薬品関連事業の新工場・新ラインの稼働準備、希少疾病用医薬品事業の立ち上げなどの成長戦略の推進にかかる先行投資が影響するとしている。

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