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すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 DAIBOUCHOUさんの場合-最終回

特集
2019年3月7日 11時40分

>> DAIBOUCHOUさんの1回目から読む

「俺225」、分散投資でフルインベストメントを貫くわけ

筆者:福島 由恵

金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。

DAIBOUCHOUDAIBOUCHOUさん(ハンドルネーム・40代・男性)のプロフィール:

投資歴約19年で、現在は専業投資家。2005年前後には不動産株への集中投資を行い、200万円を一時10億円にまで、まさに「大膨張」させた実績のあるすご腕。その後のライブドア・ショックで5億円に、リーマン・ショックの頃には資産は約2.5億円に減ってしまったことから、特定セクターに集中し、銘柄数を絞った割安成長株狙いの戦略を転換。セクター分散し、収益のほかに資産面での割安株や、配当や優待狙いも加え、100銘柄以上を保有して、資産を守りながら増やす投資を心掛ける。現在の資産は不動産3億円を含めると、総額6億円ほど。

前回の記事では、資産を10億円にまで大膨張させた後に、ライブドア・ショックで5億円、そしてリーマン・ショックの頃には2.5億円にまで大収縮させてしまったDAIBOUCHOU(ハンドルネーム、以下DAI)さんの体験について紹介した。

信用取引を組み込んで、現物資産以上のポジションを作るレバレッジを掛けながら、特定セクターの銘柄に資金を集中する攻めの戦略は、短期間で爆発的に資産を大膨張させるエンジンになるが、反面、急激に資産を大収縮させる可能性もあることを学んだ。リターンとリスクは表裏一体であるという投資理論の基礎を体得する貴重なケースタディーになった。

そうはいっても、200万円の資金を投資開始から10年も満たない期間で、2.5億円にまで拡大させている。会社員の生涯年収に迫る水準を守ることを優先しつつ、大化けは狙わないが着実に資産を積み上げる戦略として、DAIさんは「俺225」と呼ぶ100銘柄以上の分散投資に取り組んでいる。

守りも盤石にしつつ、常に攻める気持ちを忘れずに全額投資(フルインベストメント)で攻めている。最終回では、銘柄分散しながらフルインベストメントを貫く「守りと攻め」のハイブリッド投資のツボを見ていこう。まずは「俺225」ポートフォリオと呼ぶ分散投資の戦略についてだ。

「俺225」の中身

最近は投資セミナーなどの講師として登壇する機会も増え、投資家同士の勉強会などにも積極的に参加しているDAIさん。セミナーの参加者や、勉強会などで直接DAIさんに会う機会を持つ人が、密かに楽しみにしているのが、DAIさんが随時公開する「日本株保有リスト」の一覧表だ。エクセルにまとめられた保有銘柄表には、成長期待株から優待株までざっと120以上の銘柄が並ぶ。これがDAIさんの「俺225」ポートフォリオだ。

ポートフォリオの構成を見ると、まずDAIさんがお気に入りの株主優待がもらえる優待株が全体の約1割を占める。これらは長期投資が基本で、優待をもらうことを楽しみつつ、相場下落時に優待愛好投資家から買い支えが入ることを期待。相場の軟調時でも運用資産が大きく目減りするのを防ぐ「守り」の効果を狙うものだ。

残りの9割は主に株価の値上がり益を狙う銘柄群。ただしこの中でも、

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ 「俺225」を構成する6つのカテゴリー

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