11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ200ドル高、パウエルFRB議長の発言を好感
■NY株式:NYダウ200ドル高、パウエルFRB議長の発言を好感
米国株式相場は上昇。ダウ平均は200.64ドル高の25650.88、ナスダックは149.92ポイント高の7558.06で取引を終了した。1月小売売上高が予想を上振れたほか、パウエルFRB議長がメディアのインタビューで現在の政策金利が適切であるとの認識を示し、S&P500及びナスダック総合指数に買いが先行した。ダウは旅客機事故を受けたボーイング(BA)の下落が重しとなったものの、堅調推移となった。セクター別では全面高となり、特にテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置の上昇が目立った。
半導体のエヌビディア(NVDA)は、イスラエルの同業メラノックス・テクノロジーズと69億ドルで買収合意し上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は、バンクオブアメリカによる投資判断引き上げにより堅調推移。電気自動車のテスラ(TSLA)は、店舗閉鎖計画の一部撤回と製品価格の値上げを発表し買われた。一方で、ボーイングは、エチオピア航空に納入した「737MAX」の墜落事故を受けて、中国とインドネシアで同機種の運航停止が発表された。他国も追随する見通しが強まっており下落した。
本日、トランプ政権は4.7兆ドルの予算教書を発表した。環境保護局(EPA)の予算が大幅に削減された一方で、国防費やメキシコ国境の壁建設費用で国家債務が増大した。年間の財政赤字は10年以上続く見通しで議会との対立は必至だ。
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■NY為替:ドル・円強含み、1月米小売売上高は予想を上回る
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円03銭から111円28銭まで上昇し、111円20銭で引けた。米国の1月小売売上高が12月の前月比マイナスからプラスに改善し、予想を上回ったことを好感してドル買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.1255ドルから1.1222ドルまで下落し、1.1245ドルで引けた。ユーロ・ポンド絡みのユーロ売りが上値を抑えた。ユーロ・円は、124円81銭へ弱含んだのち125円15銭へ上昇した。ポンド・ドルは、1.3017ドルから1.3170ドルまで上昇した。英議会による12日の英国政府離脱協定修正案に関する採決を控えて、メイ首相がユンケル欧州委委員長との会談を実施することが明らかになると、修正案可決への期待が広がりポンド買いが活発となった。ドル・スイスは、1.0089フランから1.0120フランまで上昇した。
■NY原油:反発で56.79ドル、欧米株高を意識した買いが入る
NY原油先物4月限は反発(NYMEX原油4月限終値:56.79 ↑0.72)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比+0.72ドルの56.79ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは55.96ドル-57.01ドル。欧米株高を意識した買いが入った。主要産油国による原油供給削減への期待は残されており、原油先物相場を下支えしているようだ。56ドル近辺には押し目買いの興味が依然として残されているもよう。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 28.94ドル +0.29ドル(+1.01%)
モルガン・スタンレー(MS) 41.85ドル +0.49ドル(+1.18%)
ゴールドマン・サックス(GS)195.97ドル +0.73ドル(+0.37%)
インテル(INTC) 53.35ドル +0.87ドル(+1.66%)
アップル(AAPL) 178.90ドル +5.99ドル(+3.46%)
アルファベット(GOOG) 1175.76ドル +33.44ドル(+2.93%)
フェイスブック(FB) 172.07ドル +2.47ドル(+1.46%)
キャタピラー(CAT) 133.11ドル +1.76ドル(+1.34%)
アルコア(AA) 27.52ドル +0.70ドル(+2.61%)
ウォルマート(WMT) 98.48ドル +0.89ドル(+0.91%)
スプリント(S) 6.14ドル +0.04ドル(+0.66%)
《SF》
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