明日の株式相場見通し=方向感定まらず波乱展開、中国2月の経済指標を注視
14日の東京株式市場は、取引時間中に発表される中国2月の重要経済指標の内容次第で波乱展開も予想される。きょう寄り付き前に内閣府が発表した1月の機械受注統計で、船舶や電力を除く民需の受注額が前月比5.4%減と、市場の事前予測を大きく下回り3カ月連続での減少となった。なかでも、電気機械や情報通信、自動車関連で減少が目立っており、中国での需要減退も影響しているようだ。
市場関係者からは「きょうの東京株式市場は、前日までの続伸で日経平均が合計478円と急上昇していたことへの反動に加え、日本時間早朝に、英議会下院でEUからの離脱案が大差で否決され先行き不透明感が強まったことや、1月機械受注の低調が嫌気売りを誘ったようだ。このところ発表される主要国の経済指標は、強弱感が対立するような内容が多く、それを映して株価も方向感が定まらない波乱の展開となっている」との見方が出ていた。
13日の東京株式市場は大きく売り優勢に傾き、日経平均は前引け時点では300円を超える下落となった。後場は下げ渋ったものの2万1300円台を割り込んだ。日経平均株価終値は、前日比213円45銭安の2万1290円24銭と反落した。
日程面では、木造耐震設計並びにその設計に基づく構造部材を販売しているエヌ・シー・エヌ<7057>が東証ジャスダック市場に新規上場する。
このほかに、日銀金融政策決定会合(15日まで)、伊藤忠商事<8001>のデサント<8114>へのTOB期限に注目。海外では中国2月の鉱工業生産・小売売上高・都市部固定資産投資、米1月の新築一戸建て住宅販売が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)