ログイン
2019年3月26日 17時35分
特集

富士ソフト Research Memo(5):財務体質の強化を経て、攻めの経営を再開

■業績動向

富士ソフト<9749>の2017年12月期の売上高は180,773百万円となり、リーマン・ショック前のピーク売上高(2006年3月期179,505百万円)を11年ぶりに更新した。2018年12月期決算は売上高が前期比13.0%増の204,329百万円、営業利益が同17.4%増の11,400百万円と2ケタ増収・増益を実現、過去最高の営業利益(2006年3月期12,078百万円)を射程圏に捉えている。ピーク売上高更新まで実に10年余り要したわけだが、その間にフロー利益の回復だけでなく、財務体質の強化と成長ポテンシャルの増強が図られていることは高く評価できる。

まず、財務体質の安全性を計る代表的な指標の推移を見ると、自己資本比率が2006年3月期末47.3%→2015年12月期末60.3%→2018年12月期末54.6%、流動比率が同96.4%→同199.7%→同161.8%、純有利子負債(有利子負債-現金及び現金同等物)が同21,285百万円→同-479百万円(キャッシュ超過)→同4,938百万円など、いずれも大幅に良化している。

また、2015年12月期以降の大量採用により、従業員数は2006年3月期末9,415人→2018年12月期末14,910人と1.6倍にまで拡大、その一方で、単体ベースの認定技術者比率(同社制度に基づく認定スペシャリストと認定プロダクトマネージャーの合計数が全従業員数に占める比率)は2014年12月末22.8%→2018年12月末29.2%と上昇しており、大量採用と新人材・若手人材の早期育成・成長の両立を実現している。

加えて、設備投資額は2014年12月期3,028百万円→2018年12月期22,608百万円、研究開発費は同712百万円→945百万円と先行投資も拡大させており、人材投資ともあいまって「挑戦と創造」に向けて成長ポテンシャルの増強が図られている。

ここで、財務指標と経営戦略の関係を見ると、大量採用と先行投資の拡大に踏み切った2015年12月期は、自己資本比率が60%台乗せを達成、流動比率が200%目前まで改善、純有利子負債はキャッシュ超過となる水準まで削減と、強固な財務体質を実現したタイミングであったことが読み取れる。

創業者を含む強いリーダーシップによる迅速な経営判断・実行力が同社の強みと言えるだろうが、躊躇せず「攻めの経営(先行投資の積極化)」に転じられたのも、業績低迷局面において「守りの経営(財務体質の強化)」を推進したからこそであり、事業環境の変化を的確に捉えた同社の冷徹な経営判断を高く評価したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)

《MH》

提供:フィスコ

関連記事・情報

  1. 絶好調の19年12月期【最高益】銘柄リスト〔第2弾〕35社選出 <成長株特集> (03/24)
  2. 時代の寵児、株価変貌ステージ第1章突入へ「新AI関連5銘柄」<株探トップ特集> (03/23)
  3. 「全固体電池」関連がランキング7位、実用化接近で再脚光<注目テーマ> (03/26)
  4. 生活防衛ならお任せ! 景気後退で再び輝く「100円ショップ」関連 <株探トップ.. (03/25)
  5. 【高配当利回り株】ベスト50 <割安株特集> (3月22日現在)
  6. 【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 近づく改元、新元号関連に注目! (03/24)
  7. 太田千尋氏【日経平均700円安! この暴落は売りか買いか】(1) <相場観特集> (03/25)
  8. 清水洋介氏【日経平均700円安! この暴落は売りか買いか】(2) <相場観特集> (03/25)
  9. 【植木靖男の相場展望】 ─ 押しくらまんじゅう続くか (03/24)
  10. 個人投資家・有限亭玉介:東証1部昇格期待の銘柄群をチェック (03/24)

人気ニュース (直近8時間)

  1. 1
    【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (7月19日発表分) 注目
  2. 2
    .「AI人材バブル」が来る――究極の大相場が待つ“特選5銘柄” <株探トップ特集> 特集
  3. 3
    “上方修正”1ヵ月予想、先回り候補 24社選出 <成長株特集> 特集
  4. 4
    【杉村富生の短期相場観測】 ─ 急騰の昭和、波乱の平成、そして希望の令和に! 市況
  5. 5
    【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 近づく外国人買い転換の足音! 市況
人気ニュースベスト30を見る
ゲストさん プレミアム会員登録
ログイン PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘することを目的としておりません。
投資の最終決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、 China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.