話題株ピックアップ【夕刊】(3):洋缶HD、三菱UFJ、タカラバイオ

注目
2019年4月1日 15時23分

■洋缶HD <5901>  2,308円  +41 円 (+1.8%)  本日終値

東洋製缶グループホールディングス<5901>が4日ぶりに反発。3月29日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、最終利益を190億円から195億円(前期247億4000万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。政策保有株の売却により、投資有価証券売却益を追加計上することが要因としている。なお、営業利益は280億円から260億円(前期比18.4%減)へ下方修正した。連結子会社の富士テクニカ宮津で自動車用プレス金型の売り上げ減少が予想されることに加えて、一部たな卸資産の評価を保守的に見直したことなどが響いたとしている。

■三菱UFJ <8306>  558.8円  +8.8 円 (+1.6%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がいずれも買い優勢、全体相場がリスクオンに傾くなか、金融セクターの中軸であるメガバンクにTOPIX型の先物を絡めたインデックス買いが入った。米国では長期金利の急低下がゴールドマン・サックスやJPモルガンの株価を軟化させていたが、前週末の米10年債利回りは小幅ながら反発し終値で2.4%台を回復、買い戻しを誘発している。東京市場でもこの流れが波及し、三菱UFJは4日ぶりの反発となり、上昇率も一時2.9%高と買いの勢いが強まった。

■タカラバイオ <4974>  2,606円  +39 円 (+1.5%)  本日終値

タカラバイオ<4974>は高い。3月29日の取引終了後、腫瘍溶解性ウイルス「C-REV」の切除不能・転移性メラノーマ(悪性黒色腫)を対象とした国内製造販売承認の申請を同日付で行ったと発表しており、これが好感された。同社では、16年12月に大塚ホールディングス<4578>傘下の大塚製薬と日本国内における独占ライセンス契約を締結しており、承認取得後はタカラバイオが製造、大塚製薬が販売を行うことになる。なお、同薬は承認されれば、同社として初の医薬品となる。

■武田薬品工業 <4502>  4,575円  +54 円 (+1.2%)  本日終値

武田薬品工業<4502>は4日ぶり反発。岩井コスモ証券は3月29日付で、同社目標株価を3800円から4800円へ引き上げた。なお、投資判断「B」を据え置いた。同社は1月8日付でアイルランドの製薬大手シャイアー社を買収し、これによって売上収益が世界トップ10に躍り出た。今後、最大100億ドル相当のノンコア(非中核)事業を売却するが希少疾患に強く、収益性の高いシャイアー社を取り込んだことは同社の成長ポテンシャルを高めるとして評価している。また、現時点では非開示情報が多いため投資判断「B」を据え置いている。19年3月期営業利益について、会社側計画の2689億円に対して3590億円(前の期比48%増)になると予想している。業績予想について、同証券はシャイアー社の業績を加味してはじき出しているが、会社側は連結の効果について4月中に修正予想を公表する予定となっている。

■キッコーマン <2801>  5,470円  +40 円 (+0.7%)  本日終値

キッコーマン<2801>が続伸。同社は3月29日、8月1日届け出分からデルモンテ飲料の一部商品を値上げすると発表。これによる採算改善などが期待されているようだ。今回の価格改定は、原料価格や資材価格、物流費の上昇を受けて実施するもの。対象となるのは、トマトジュースなど野菜系飲料のペットボトル商品9アイテムで、希望小売価格で4~5%引き上げる。

■IDEC <6652>  1,916円  +8 円 (+0.4%)  本日終値

IDEC<6652>が続伸。3月29日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、営業利益を72億円から59億円(前期比3.5%減)へ、純利益を51億円から37億5000万円(同29.2%減)へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強い。売上高は625億円(同4.5%増)で据え置いたものの、国内外の事業再編を加速するために同日付で筑波事業所の閉鎖を発表しており、売上原価及び特別損失などに事業再編に伴う損失を計上することが要因としている。

■MTG <7806>  1,800円  -500 円 (-21.7%) ストップ安   本日終値

MTG<7806>はストップ安。3月29日の取引終了後、19年9月期の連結業績予想について、売上高を700億円から510億円(前期比15.7%減)へ、営業利益を98億円から10億円(同88.7%減)へ、純利益を63億円から6億2000万円(同88.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。美容ローラー「ReFa」売上高の約4割を占める中国人インバウンドの売上高が、中国新EC法(中国電子商取引法)の影響を受けて国内や韓国、香港で大きく減少していることに加えて、第1四半期に国内「SIXPAD」のエントリーEMS商品(Abs Fit2)の売上高が減少したことなどが要因としている。

■新日本空調 <1952>  1,812円  -122 円 (-6.3%)  本日終値  東証1部 下落率2位

新日本空調<1952>が大幅安で4日続落。3月29日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、営業利益を50億円から33億円(前期比22.8%減)へ、純利益を37億円から26億円(同24.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。大型工事の進捗が進んだことで、売上高は1150億円から1200億円(同7.4%増)へやや上振れたものの、一部の工事の採算が悪化したことから利益が悪化した。なお同時に、消却前発行済み株数の3.96%にあたる100万株の自社株を4月10日付けで消却すると発表した。消却後の発行済み株数は2428万2225株となる予定だ。

■サインポスト <3996>  3,430円  -110 円 (-3.1%)  本日終値

サインポスト<3996>が大幅3日続落。3月29日の取引終了後、集計中の19年2月期単独業績について、売上高が31億2600万円から26億8500万円(前の期比11.2%減)へ、営業利益が4億100万円から2億7000万円(同27.0%減)へ、純利益が2億5800万円から2億円(同18.4%減)へ下振れたようだと発表しており、これが嫌気された。同社は今年2月に設置型無人AIレジ「ワンダーレジ」に関する業務提携交渉を行っている企業に販売権を付与する契約を締結。従来は販売権の付与に伴う対価を19年2月期に一括計上する計画だったが、20年2月期から按分して収益認識することにしたことが要因としている。また、バッチ高速化ソリューション「ユニケージ」などの受注が計画を下回ったことも影響したという。

■サノヤスHD <7022>  225円  +50 円 (+28.6%) ストップ高   本日終値

サノヤスホールディングス <7022> がストップ高。3月29日、19年3月期の連結経常損益を従来予想の8億円の赤字→10.5億円の黒字(前期は31.4億円の赤字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなったことが買い材料視された。建設工事用エレベーターや化粧品製造用真空乳化装置・攪拌機の販売が好調だったことが寄与。間接部門のスリム化に加え、想定以上の円安進行による採算改善なども黒字浮上に貢献する。

■フライト <3753>  943円  +150 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値

フライトホールディングス<3753>がストップ高。3月29日の取引終了後、子会社フライトシステムコンサルティングが、LTEを搭載した決済専用アプリケーションプロセッサー「Incredist Trinity Mini(インクレディスト・トリニティ・ミニ)」の提供を5月に開始すると発表。ソフトバンク<9434>が採用し、20年度にかけて順次導入するとしたことが好感された。同製品はフライトシステム製マルチ決済装置「Incredist Premium(インクレディスト・プレミアム)」を導入している多店舗展開企業向けに提供する新たな決済専用アプリケーションプロセッサーで、iPadなどのタブレット上で動いていた決済アプリケーションペイメント・マイスター相当が使用できるという。これにより顧客管理やPOSなどの日常業務では従来通りタブレットを使用したまま、クレジットカード決済時にはインクレディスト・トリニティ・ミニへ切り替えることで、業務フローを大きく変えることなく改正割賦販売法への対応を実現するとしている。

■キャンバス <4575>  735円  +100 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値

キャンバス<4575>が急伸。この日の寄り前、現地時間の4月2日に行われる米国がん研究会議(AACR)年次総会での同社の抗がん剤候補化合物CBP501のフェーズ1b臨床試験のデータについて、同社が18年11月に公表した中間とりまとめからAACRへの抄録提出までに明らかとなった新しいデータが追加されたと発表。多数の既治療歴のある症例において、有望な試験結果を報告することになったとしており、これが好感された。

●ストップ高銘柄

安永 <7271>  1,680円  +300 円 (+21.7%) ストップ高   本日終値

ギークス <7060>  5,120円  +700 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

オンコリス <4588>  2,690円  -700 円 (-20.7%) ストップ安   本日終値

霞ヶ関キャピタル <3498>  4,070円  -700 円 (-14.7%) ストップ安   本日終値

など、3銘柄

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.