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すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 uki5496さんの場合-第3回

特集
2019年4月5日 11時40分

>> uki5496さんの1回目から読む

利益が出ても「気分は負け」、から得た学び

登場する銘柄

イーレックス<9517>、NDS(コムシスホールディングス<1721>によるTOBにより上場廃止)

筆者:福島 由恵

金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。

uki5496uki5496さん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール:

サラリーマン投資家で2005年から投資を開始。日本株を中心にバリュー株狙いの「負けにくい」堅実派投資を行う。(1)割安(2)業績進捗が良好(3)高配当利回り(4)この先の変化が期待できる、――の4項目を重視。対TOPIXでは平均プラス10%の勝ちを続け(06年の1年だけ負け)、順調に資産を拡大。現在の金融資産は9000万円台。

決算書などの重要な数字を頭に入れ、徹底したバリュー投資を行うことで「負けにくい投資」を長年続けているuki5496さん(ハンドルネーム・以下、ukiさん)。前回紹介したように、数字にこだわることで、極力感情に左右されないようにして買いと売りの決断をしてきたことが、一見地味な投資スタイルながら高リターンを獲得してきた理由だ。

ただ投資である以上、損失を被ったり、利益を取り損ねたりすることは避けられない。大負けを避けることを重視するukiさんの場合、それがために大きな利益を取り逃してしまうということもある。今回は「結果は勝ちだが、気分では負け」の事例に焦点を当て、そこから得られた学びについて紹介しよう。

購入直後に最大の含み損を抱え、自分のシナリオが信じられなくなる

最初に紹介する事例は、2015年の7月下旬から16年の2月にかけて投資した電力小売りなどを手掛けるイーレックス<9517>の早すぎた利益確定についてだ。将来の成長シナリオを自分なりに組み立てて投資したにも関わらず、それを信じ切れずに株価の動きに翻弄されて手仕舞うことになった。結果的にはその後、シナリオ通りの業績成長が起こり、株価上昇の流れに乗り損ねてしまった。

■イーレックス <9517> の週足チャート(15年1月~17年7月)

イーレックスの週足チャート

同社の主力事業は代理店を通じた電力小売り。ukiさんは16年から予定されている電力の全面自由化が追い風になると考えて買い出動に至る。前述した銘柄選びで重視する4項目では、圧倒的にD「カタリスト」が有望と見込んだ銘柄だ。

ukiさんは来るべき電力自由化に着目し、まず15年7月時点で電力小売りを行っている上場企業を片っ端から調べた。その中で小売り専業はイーレックスのみであることが分かり、これは強みになるかもしれないと仮説を立てた。また、同社は自由化の好材料がなかったとしても、既に現時点でのビジネスも急速に伸びていることも読み取れた。

■ukiさんが注目したイーレックスの供給施設の伸び

イーレックスの供給施設の伸び

出所:会社資料

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ 最大の含み損に直面し、冷静さを失う

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